カテゴリ:マンガ/アニメ
![]() 実写映画とCGは、最近ではもう不可分になりつつあります。実写で不可能なことをCGで行うのはもちろんですが、予算削減のためにCGを使用できるぐらいコストパフォーマンスが変わってきました。 例えばかつて、映画では『ダイレクト・マット・プロセス』という、『ガラスに描いたスーパーリアルイラストレーション越しにカメラで撮影する』という手法で、セットを作らずにシーンを撮るという手法がありました。なんというか、超アナログです。 ただイラストなので、もちろん移動できませんしアングルも変えられません。しかし(今はほとんど廃れCGに変わった)アナログによるスーパーリアルイラストレーションであるがゆえに、実に美しい画面が作られました。今でさえ、どんなにすごいCGでも『実写』や『人力』にはかなわないものが多数あります。見たときの違和感が、やはりぬぐえないんですよね。 このへんは――例えばインディ・ジョーンズの1~4を見比べるといいかな。 んで、日本アニメ。 日本のアニメは『動くこと』にとにかく重点を置いているようです。アニメだから細密なモデルも不要で、いわゆるアニメ塗りのようなトゥーンシェーダーならデータもそう多くは必要ありません(多い方が実はやたらと陰がついたりしてじゃま)。 また首都高速の渋滞(でものろのろ動いている)やビル街のナメといった『アニメーターさんが逃げるような作画』もばんばん出来ます。 最近の名探偵コナンはその再先鋒で、固定の背景以外と人物以外は、とにかくCG、殴ったらCG、くしゃみしたらCGってぐらいCGを使いまくりです。 いや、これはこれで問題あるんですけどね。『違和感』の話ですが、最近はDVDだと30fps(秒間30コマ)でフルアニメーションなんですけど、CG移動物体は30fpsで動くのに人物は10fpsぐらいしか動かせないので。だって、電子とはいえセル画描かなきゃならんわけですし。 んで、こっちも予算削減でCGを使用する場合があって……ハルヒなどは結構その急先鋒なのですがその話は別の機会に。 つまり、きっちりと一枚絵の背景以外は、CGで動かす方向に作品の作りが向いているんですよ。ただ、手抜き・予算削減でやったものと意図して行ったものは違います。 例えばアニメ版の『頭文字D』。PS2程度のポリゴンの車が走っていましたが、別に誰もそれを咎めませんでした。なぜなら頭文字Dの『走りの神髄』をきっちり表現していたからです。個人的にはカメラアングルがかなり評価高いです。 また人間という生物学的、というより脳医学的にも正しい。なんせ動けば動くほど情報量が増えて、脳が活発に活動するから。ネコが毛玉に反応するのにも似ています。 特に、子供には絶好でしょう。 カーアクションシーンなんか手書きの車なんざほとんど無いコナンでしたが、でも火花のようなエフェクトは手で入れていました。こういう『カオス理論』に基づくものは、やはりまだ機械には重いみたいです。 ちなみに人間の能は、カオス理論を演算できる能力があるそうです。そりゃあ、150億のチップが脳内でネットワークを作り並列処理しているわけですから、確かに可能そうです。 コナンは気持ちいいぐらい動きます。子供向けに何をすればいいか、よ~くわかってらっしゃるという感じです。 逆に――涼宮ハルヒの憂鬱についてはちょっと思うところあったります。 それは次の機会に。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年01月04日 21時31分55秒
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