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2010.11.19
カテゴリ：在日・国籍
フランスで外奎章閣図書の貸与に反対の声
BNFの司書ら、「文化財返還の先例を作る」と組織的に反対の動き 93年にも反対、引き渡しが霧散に 最近、韓仏首脳会談で妥結した外奎章閣（朝鮮王朝時代、歴代国王に関する文書を保管していた奎章閣の付属図書館）図書の長期貸与案について、外奎章閣図書を保管しているフランス国立図書館（BNF）の司書らが反対声明を出すなど、フランス国内で組織的な反発の動きが起こっている。 李明博（イ・ミョンバク）大統領とニコラ・サルコジ大統領は今月12日、主要20カ国・地域（G20）首脳会議に関連し、2国間で首脳会談を行い、「5年単位で更新可能な貸与」方式を骨子とする外奎章閣図書問題の解決案に合意した。 ところが、外奎章閣図書296冊を保管しているBNFで、組織的な反対運動が起こり、今後の両国間の実務交渉にとって、少なからぬ障害になると見込まれている。 BNFで筆写本担当部署の長を務めるティエリー・デルクール氏ら司書約10人は18日（現地時間）、外奎章閣図書の貸与に反対する内容の声明を発表した。 同氏らは、「（サルコジ大統領は）文化財交換方式を主張してきた文化省やBNFの反対を無視し、無謀な決定を下した」と非難、さらに「5年更新が可能な長期貸与は、16世紀以降所蔵している筆写本資料を保存し、研究者らに研究の機会を提供してきたBNFから資料を奪うもので、事実上の返還（Restitution）と変わらない。フランス政府は違法な先例を作り、将来世界各国から文化財返還要求が集中するだろう」と懸念した。 18日付フランス紙「リベラシオン」は、デルクール氏らの声明と共に、外奎章閣図書問題をめぐるフランス文化界の議論を細かく紹介する特集記事を掲載した。 これに対し、中道左派寄りの有力日刊紙「ルモンド」は、外奎章閣図書の引き渡しを支持するパリ第7大学（ディドロ）のバンサン・ベルジェ総長、元文化相のジャック・ラング国民議会議員、パリ第13大学（パリ北）のジャン＝ルー・ザルツマン総長の3人の共同寄稿文を掲載した。 外奎章閣図書問題で韓国政府の交渉代表を務める朴興信（パク・ホンシン）駐仏大使は、「今回の合意は、サルコジ大統領が文化省・BNFの反対を押し切り、政治的決断を下した。フランス側の交渉チームは、法的な検討をすべて済ませているため、（BNFの反対が）障害になることはないだろう」と語った。 しかし1993年9月にも、フランソワ・ミッテラン大統領が金泳三（キム・ヨンサム）大統領（いずれも当時）との首脳会談で外奎章閣図書の引き渡しを約束したものの、BNFの司書らがこれに強く反対し、実現しなかった。 パリ＝金洪秀（キム・ホンス）特派員 朝鮮日報／１０１１１９ お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2010.11.19 15:42:07
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