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テーマ:韓国語能力試験(81)
カテゴリ:韓国語能力試験
[E8]『おい』の『え』-韓国語の単母音[7](2004.10.10-II)
前回の『あいのえ』につづいて、『おいのえ』についてである。 韓国語の『え』には『애』と『에』があるが、現在では、特に若い世代では『애』と『에』の発音を使い分けている人はほとんどいない。 そこで韓国では、『애』か『에』かを、説明するときに、それぞれ『あいのえ』、『おいのえ』という。 『애』=『아』+『이』(『あ』+『い』) 『에』=『어』+『이』(『お』+『い』) ということだ。 さて『あいのえ』についてでも述べたが、言語は楽な発音へと変わっていく。 2音節の『어이』から、一音節の『에』になる。 口の開き具合も『어』と『이』の中間である。 (1)韓国語で『어이』が『에』になる例は、『あい』のように簡単に思い浮かばない。 (2)次に、日本語ではどうかだ。 日本語には、この『お』つまり『어』に近い音はない。 そこで、『あい』の時のように、『おい』が『え』になる例をあげることは適当ではない。 日本語の『おい』は『어이』ではなく、むしろ『오이』に近いからだ。 誤解のないように願うが、『おい』が『오』+『이』の場合なら、『すごい』を『すげー』とか、『暗い』を『くれー』といったりする同様な例が挙げられる。 この場合、韓国語では『오』+『이』=>『외』となっており、『おい』ではなく、『うぇ』と発音される。日本語とは発音の変化の仕方が異なる。 このように発音が変わった背景には、韓国語の『우』と『오』の音の違いが日本語の『う』と『お』の違いより小さいことと、『え』が楽な音であることが関係あるようだ(私見)。 (3)また、日本語と韓国語を合わせて考えると日本語で『あい』と発音されている言葉の中に韓国語では『에』となっている例もかなり見受けられる。 これは韓国語学習者にとっては頭が痛い。 日本語の漢字読みが『あい』=『애』 が成り立たなくなるからだ。 例えば、『兄弟』は『형제』であるし、『第一』は『제일』、『決済』は『결제』である。 日本語に『어』に近い発音がない分、全てではないが『어이』の『え』もまた日本語では『あい』と発音されているものが珍しくない。 厳密な議論は専門家に任せるとして、今回も韓国語の一学習者の『トリビア』と思っていただきたい。 (つづく) * 電子メール: kankokugohiroba@hotmail.com * ホームページ: http://plaza.rakuten.co.jp/kankokugohiroba/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004.10.17 19:49:11
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