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ラッコの映画生活

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2007.02.05
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カテゴリ:アメリカ映画
THE KING
James Marsh
(105min)
那覇・桜坂劇場にて

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寸評:見始めてしばらくすると最後がおおよそ想像がついて退屈した。あとはリアリティーの薄い人物たちを見ながら、このわざとらしい物語が実際にどう進み終わるかを確認するのみ。

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ある程度の話題作らしいし、ガエル・ガルシア・ベルナルなるメキシコ出身の俳優が一部でかなり人気らしいので、S劇場月曜の会員割引デーなので見に行った。監督が米国ではなく英国出身ということで少し期待もありましたが、寸評に書いたような印象で映画としては大したことはなかった。物語は作為的で、深みもほとんどない。ガエル・ガルシア・ベルナルは中々いい俳優のようだが、この映画では平凡な演技。もっと上等な監督の演出で見てみたい。好みとしては牧師の妻役のローラ・ハーリングが良かった。あと音楽を活かすのではなく、音楽に頼る映画作りの音楽は、少しうるさかった。

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テキサスの町コーブス・クリスティ。バプティスト教会の牧師デビッド(ウィリアム・ハート)は、妻トゥワイラ、息子ポール18歳(?)、娘マレリー16歳と4人、裕福で平穏、幸せな家庭を築いている。20年以上昔にデビッドが金で関係したメキシコ女性との間の息子エルビス21歳は、海軍を退役し、父を訪れる。自分の過去の過ち(過ちと本当に思っているのかさえ実は疑問)の産物であり、現在の平穏な生活を危うくするものとして、デビッドはこの息子を拒絶する。こんな人物が牧師なんてのをやっていて人々を導いているんですから、「聖書、聖書」「神、神」なんて言っていながら、ボクの感覚からすればキリスト教の理念からはほど遠い、もの凄くいい加減な宗教。ようするに魂の救済であるよりも、アメリカ南部白人の常識的社会に安住するための、現世的護国宗教ですね。やがてエルビスは娘マレリーを誘惑して腹違いの兄妹という近親相姦に至るわけだけれど、ビラなんかの解説にあるように妹と知って誘惑するのは確かだけれど、彼が最初にマレリーに惹かれるのは妹と知る前であったことが描かれているのは見落とすべきではないと思う。

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(以下ネタバレ)
この辺まで観てくると、エルビスのもっているライフルやら、狩にデビッド親子が使っている弓やらが執拗に映されるから、きっとこの家族崩壊の物語は皆殺しの方向へ向かうんだろうなって想像ができる。

ところで物語の進行で重要な要素となっているのはマレリー。兄妹であることを知らずに誘惑されるわけだけれど、やがて反対する兄ポールをエルビスが殺してしまったことを知って、それでも彼女はエルビスとの関係を続ける。そしてもともと実の兄であるかどうかを別にしても、権威的な父親との問題がある。そういうかなり微妙な状況に置かれたマレリーなんだけれど、それにしてはまあ何ともサラリと描かれちゃっている。まったくリアリティーのカケラもありませんね。16歳だとはいえ、いや16歳だからこそもっと葛藤があるはずですね。それなのに彼女が授業中に退席してトイレで妊娠検査薬を使うシーンはしっかり描写する。実にエゲツナイですね。便器に太ももむき出しにして座って放尿する場面を写す必要はないです。お品が悪すぎ。興味本位です。陽性反応の出た妊娠検査薬を彼女が見つめるだけでこと足りますね。むしろその方が妊娠を知っての彼女の心理を描けます。

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牧師デビッドも現実感が希薄。彼がいかに自己本位であるかだけは演技ではなく、散文的事実からはわかります。ポールが行方不明になって悩み、でもそれは神の思し召しと合理化して、今度は過去の罪の懺悔と正当化し、ポールに代わる二番手の息子としてエルビスを受け入れる。なんか本当に自己本位でいい加減なわけだけれど、この辺の彼の彼なりの心理的葛藤と移行は全く伝わってきません。

まあちょっと良かったのが妻トゥワイラで、役者ローラ・ハーリングがそれなりの役作りをものにしていた結果でしょうか。ガーデニングの会話なんて良かったですね。でももっともっと描いて欲しかった。基本ストーリーはこのままでいいから、この家族にエルビスが闖入してきて、それで欺瞞の上に成り立っていた家族の平穏が崩れていく心理関係が深く描かれていたらきっと面白い作品になっていたと思います。(参考採点40点)

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Last updated  2007.07.05 03:36:43
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