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ラッコの映画生活

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2009.02.22
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カテゴリ:カテゴリ未分類
TOKYO!
Michel Gondry
Leos Carax
Bong Joon-Ho
110min(1:1.85)


(つづき)
だいたいが日本人の文化というのは「和」の文化であり、同意の文化だ。「違」を良しとしない。そんな中で、人々が、当たり前とか、主流とか、常識的とか、トレンディーであるとか、そうした発想や、それの与えてくれる安心感の中で、安易に、無反省に、しかも排他的(排異的)に、そして善人顔をしている姿を見ていると、自分も一種の疑問を感じるし、時に無性にムカつく、メルドと感じることもある。そんな風に感じることが多少なりともあっても、自分自身少々変わってはいても、五十歩百歩でまあ実は自分も似たようなものだという理性的批判があるし、日々の生活にとりあえずは満足しているのだが、もしそこに社会的不満があったとすれば、それはもう直ぐに無差別通り魔事件犯の世界だ。

その意味で、この物語の怪人ラヴァンは、あたかもTOKYOの街を襲うゴジラのパロディーであるようで、実は社会的不利益を被った故の通り魔そのものなのだ。レオス・カラックスと言うと一般的には『ボーイ・ミーツ・ガール』や『ポンヌフの恋人』に人気がある(特に女性には)。『ポンヌフ』は主演女優で、製作当時のカラックスのパートナーであったジュリエット・ビノシュの意向などでラブロマンス的要素が強くなっているが、実は人間や社会のもっとダークな面が根底にある物語だ。この『メルド』もそうしたカラックスであり、『ポーラ X』に近い。ちらちらとこの『TOKYO!』のレビューを見てきたら、やはり不理解や不満の表明が多かった。しかしカラックスの作品は『ポーラ X』のようにダークな世界なのであり、それは実は『ボーイ・ミーツ・ガール』でも『ポンヌフ』でもそうなのだ。

緑服の怪人ラヴァンは世界に数人しか話す者のいない言葉を話し、そのため取り調べや裁判ではフランスからその言葉を話す弁護士が呼ばれる。究極の小数民族と言えるかも知れない。こんな民族問題を絡めつつ、一様化的日本社会を使って、『ポーラ X』にも通じる人間や社会の暗部をコミカルに描いた小品と言えるのではないだろうか。

(つづく)







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Last updated  2009.02.22 00:53:19
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