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弁護士・伊藤和子のダイアリー

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2008.05.13
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 いま、ジャン・グリシャムの「無実」を読んでいる。
 私は主にアメリカの冤罪に焦点を絞った「誤判をうまない裁判員制度への課題」
 という本を執筆したのだが、その本のなかでアメリカでどんなに無実の人が死刑を
 宣告され、冤罪の被害者になっていくのか、について克明にルポをした。
  で、最近私の本を読んでくださった方がグリシャムの「無実」について
 よく話をされているので、読んでみた。
 これは、アメリカを震撼させた死刑冤罪事件に関するノンフィクション。
 さすが弁護士だったグリシャム、とてもリアル。
 グリシャムのなかには、
 結構甘いテーストのサクセス・ストーリーが多いなあ、という印象をときどき
 持ってしまうのですが(私の大好きな「評決のとき」も少しスウィート)、
 まったく幻想でない、リアルなアメリカの司法と死刑囚の待遇が書かれていて
 説得力がある。しかし、このケース最後は救済されているが、
 それが氷山の一角であることも確か。
 読みながら、私の担当する死刑囚、いま最高裁にかかっている奥西死刑囚のことを
 思う。司法は彼を救済するか、の判断のときであるから。
 来年から裁判員制度が始まり、市民が裁判に参加するにあたって、
 「無実」はとてもお勧めの一冊です。





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Last updated  2008.05.13 12:11:41
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