榎津郷から浦浜商店街に通じる平坦な海岸道路には、7月になりますと道路端の崖に花が咲きます。
鬼百合と合歓の木が緑一色に彩を添えてくれるのですが、近頃は群生して咲く鬼百合は見かけませんので、何か懐かしい感じがして来ます。
鬼百合は、日本に自生するヤマユリとは異なり、茎には細い葉が密集していて、近頃外来種として警戒されている高砂百合とよく似ています。一説には中国からの渡来種と言われていますのも頷けます。
草丈は1~2m程、細い葉は互生し、茎は紫褐色で細かい斑点があります。花弁はオレンジ色、濃褐色で暗紫色の斑点があり、葉の付け根に暗紫色のムカゴを作るのです。
合歓の花は扇形で枝先に集まって夏に咲き、淡紅色のおしべが長く美しい。
イラン、アフガニスタン、中国南部、朝鮮半島、日本と広く自生し、本州・四国・九州と比較的温暖な気候に適応している様です。