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カテゴリ:生活・人生
私の友人の話である。彼の父親が10数年前に77歳ぐらいで亡くなったのだが、なくなった場所が映画館の中だった。最終回の映画が終わって館内が明るくなり、観客が皆、退出したのだが、一人だけ首を傾けて座っている人がいる。「寝ているのか」と思って、従業員が「終わりましたよっ」と声をかけると、眠るように死んでいたという。
葬式の後、友人が父親の手帳を広げたら、中は真っ黒。「どの日付も予定がびっしり詰まっていて驚いた。仕事に忙しかった自分よりも予定が多かった」。 町内会の寄り合いや小中学校のOB会、好きな映画や音楽、美術の鑑賞予定、講演会への参加、仲間との旅行、ボランティア活動……。寸暇を惜しむように、次から次へと活動していた。その挙句にアッと言う間に旅立つ。まさにピンピンコロリの老後だったと、友人は述懐する。 私もあやかりたいものだ、と思って聞いていた。要は、好きなこと、やりたいこと、世の中に役立つことを、いろいろやり続ける。それが友人の父親が教えてくれたピンピンコロリのコツなのだろう。 もっとも、世の中、なかなかこうは行かない。脳梗塞で足が麻痺したり、言語障害になったり、心臓などが弱って寝たきりに近い生活になったり、ボケが進んで、家族はもとより自分がだれだかもわからなくなったり。 でも、心がけ次第で、ピンピンコロリの可能性を高めることはできる。以前もブログで紹介した近藤誠著「医者に殺されない47の心得」(アスコム)はそのポイントを具体的に紹介している。 早寝早起き、よくしゃべり、よく歌い、ガムをかんで口を動かし、笑い、泣く。喜怒哀楽が強いほど脳は活発化し、記憶の引き出しがふえる。手足もつとめて動かし、よく歩く。すると脳も元気に働いてボケにくくなる。肩こり、腰痛などがあっても、痛みをかばわない。患部を思い切って動かした方が回復しやすい。痛くても勇気を出して、いちばん痛い方向に涙がにじむぐらいまで、繰り返し動かす。100歳まで働き続ける人生設計で臨む。コーヒーを飲んで癌や糖尿病を遠ざけ、タマゴと牛乳を愛用する……。 これらを基に、自分なりに方針を立て、実践してみたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.09.13 15:18:28
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