潮が満ち人は生まれ、潮が引けば人は旅立つ - 潮汐力 -
大潮の時、あるいは満月の日に、人は生まれると言う人がいる。人の死も、潮の満ち引きに関連すると言う人もいる。人の生死は、月に支配されているのだろうか。月に面する時、また、その反対を向く時に、地球の重力は月によって弱められる。その力、つまり潮汐力で潮は満ちる。しかし、潮汐力による重力変化はほんのわずか。最も影響が大きい大潮の時でも、その力は階段3段分ほどでしかない。大潮の重力差は、階段を3段昇るほどでしかない。2階、3階、高層ビルに昇れば、人は大潮以上の重力差を感じている。しかし、その程度の重力では、人の生死は決まらない。潮の満ち引きでは、人の生死は決まらない。それでも、満月の日の月には、何か不思議な力があると思う。もし、月に力があるならば、それは潮汐力ではなく月光の魅力。ルナティック。やはり、青白い月光に操られ、人は生き、旅立つのかもしれない。【日記】 「ルナティック - 月に恋 -」