恋さえあれば、愛などいらない(涙)
昨夜、眞木準さんの訃報を知りました。私が「絶望的なロマンチスト」となった片棒には絶対に眞木準のコピーありです。「でっかいどう。北海道」が超有名ですが、私が好きなのは、こういうの↓「恋さえあれば、愛などいらない。」「きょ年の服では、恋もできない。」これは、バーバリーといっても、「踊れるバーバリー ブルーレーベル」立ち上げの際のコピー。「踊れるバーバリー」ってのがまずもって素晴らしいです。こんなに小洒落た表現で、本家バーバリーとの違いを鮮やかに表現している。伊勢丹のシリーズも好きでした。私のふるさとの岡山には伊勢丹はないのです。それでも「伊勢丹=洒落てる」と私の中でしっかりブランディングされていたのも眞木準のコピーの成果です。「恋が着せ、愛が脱がせる。」眞木準のコピーがすばらしいのは、ロマンチックで詩的なのに、きちんと購買意欲につながっているところ。広告コピーでは当たり前のことなのですが、その当たり前がきちんとロマンチックと繋がっているところが、私の乙女ゴコロを、十年以上たった今でも、くすぐり続けているのです。最後に新春バーゲンのコピーを。精一杯のお悔やみとして、ボディコピーまで書き写します。これ、バーゲンのコピーですよ。ないものがある。夢の中にしかないものが、伊勢丹にあります。大人にないものが、子供にあるように。冬にないものが、夏にあるように。日本にないものが、外国にあるように。地上にないものが、夜空にあるように。あなたの頭や胸の内の、夢のイメージというカタチのないものを、あるようにする。急加速でやってくるワクワクする変化をご一緒に見つめませんか。「ないものがある」というコトバの旗が翻る。1989伊勢丹です。 伊勢丹は全店あす4日(火)から迎春大市。 ご冥福を心よりお祈りします。