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あれっ、おかしいな。ワインを選びにワイン保存部屋に入った瞬間、感じた。
いつもの寒いくらいの感覚がない。 慌てて温度を確認すると18度。 真夏でも16度を越えることはない。 まずい! エアコンの吹き出しが弱々しく冷たくないのだ。 「困った。エアコンが故障した。どうすればいい。」慌てふためく僕に いつも冷静な彼女は「フィルターが目詰まりしているのよ。掃除すれば良くなるはず」 しかし、よく見ると室内機の内部をビッシリと氷が占拠している。 温度の上昇を恐れながら、ドライヤーの温風をあて氷を除去した。 彼女の言うとおり、フィルターは真っ黒である。 直ったのか? 何とか18度を確保している。 家庭用セラーにワインが入りきれなくなってからは、一室を家庭用エアコンで冷房つけっぱなしにしていたが、真夏にはせいぜい19度が関の山、おまけに隣室の壁がカビだらけという有様だった。 そこで8年前、壁に断熱材(スタイロフォーム)を埋め込む工事を行った その結果、冬場は13度前後、真夏にも16度を越えない環境が構築できた。 エアコンのメンテナンスを定期的にしていればよかったと後悔してももう遅かった。 一見直ったと思ったのだが、翌朝、強烈な異音と共に再び温度は上昇しはじめた。 これでは何時停止してもおかしくはない。 こういう時、決断力に勝る彼女は 「私が朝一番、電器店でエアコンを買うから、あなたは午後休んで!」 そして彼女は、当日設置は難しいという店に無理を言って、何とか夕方設置にこぎつけた。 エアコン取り替えの作業スペースを確保するにはワイン半分は引っ越しする必要がある。 隣の部屋の冷房を最強にして20度を確保。 リビングのエアコンで廊下を冷やし、汗だくで箱を選ぶ、運ぶ、選ぶ、運ぶ、選ぶ、選ぶ・・・・ 職場から電話をかけてきた彼女は「そんなシャカリキにやらなくても、ワインは比熱が大きいのでそう簡単には温度は上がらないから、落ち着いてね。」と何ともクールだ。 作業にやってきた電器店スタッフは、状況をすぐに把握し、作業時間を短くするために 応援スタッフを呼んでくれた。 所要時間40分、新しいエアコンから冷たい風が吹き出した時の安堵感! しかし、再び冷えた部屋にワインを戻さなければならない。 火事場の馬鹿力で運び出したものの、これを戻す頃には、もう腕の筋肉が悲鳴を上げはじめていた。しかし、止めるわけにはいかない。もうひとふんばりだ。 結局.... 愛おしいワイン達を確認する。おぉ~、ワインは冷たいまま、元の位置に戻ったではないか。 疲れ果てたが、帰ってきた彼女に十字キスをしてお礼を言った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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