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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年11月12日
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カテゴリ:第三章 188 ~ 240 話
.
[水軍長](とう すいじゅ)
  「さて我々はここにきみと井戸端会議をしに来たのではないのでね。
   とっとと進軍させてもらうよ。
                 きみには永久の眠りに付いて頂こう。」

 すると、一列に並び腕を組んだ姿勢の各水軍兵の足元の川の水面が、両足の脇に指先ほどの
 大きさで、いくつもの突起が出来たと思うと、突然っ、レーザービームのように一直線に
 木の下に座る南ちゃん目掛けて一斉放射されたっ!

 ピシっピシっピシっピシっピシっピシっ
          ピシっピシっピシっピシっピシっピシっ
     ピシっピシっピシっピシっピシっピシっ


 一瞬で木の幹を突き抜けた水のレーザービームは、突き抜けて間もなく、水滴が弾けて
 跡形もなく消えていった。

 木の幹には、ミシン目のような穴が開いた。
 南ちゃんは・・・・というと、座った姿勢から、横に片手を頭に当てて寝転ぶ姿勢に
 変わって、その木の幹の下に居た。

[水軍長](とう すいじゅ)
  「なにっ !! 
南ちゃん
  「だからさぁ、良く狙わなきゃね・・・・。
   あぁあぁ、木が永久の眠りに付いてしまって・・・・可愛そうに・・・・
   斜めに突き抜けてるからそっちいくよ~♪」

 その後ろの幹に、肘打ちを当てる南ちゃん。 トン
 すると大木は、ミシン目から折れて川に向かって倒れ始めたのだった。

         ミシミシ・・・

[水軍長](とう すいじゅ)
  「避けろっ!」

 掛け声で水中に姿を消す水軍10人。

       メキメキメキ・・・  バッシャーーン荒波

 大音量と共に木が倒れ、大きな水しぶきを豪快に撒き散らしたっ!

 しばらくして倒れた木の横にポツリ、ポツリと顔を出し始めた水軍兵。 そこへ、

    ピシっ   さくらチューン  うわっ
        ピシっ   チューンさくら  うっ
           ピシっ   さくらチューン  ぬぁ

 南ちゃんの弾いた石が水軍兵の頭を打ち抜いたっ!

   ピシっ  ピシっピシっ   ピシっピシっピシっ 
      さくらチューン チュンチュンさくらさくら   チュンさくらチュンさくらチュンさくら


 次々にぷかぷかと川の水面に浮き上がってくる水軍。両手を大の字にしてうつ伏せの
 状態で。

 突然川の水の大きな塊が、バケツで水をぶちまけるように南ちゃん目掛けて
 飛んできたっ!

        サッ☆  ザバーーーン荒波荒波

 そして勢い良く飛び出してきた(とう すいじゅ)っ!

[水軍長](とう すいじゅ)
  「きさまっ、よくもっ!

 (とうすいじゅ)は空中で両手を水平にクロスさせ、勢い良く左右に降りぬいたっ!

 『食らえっ、切水刃っ!』 シュパっ シュパっ

 降りぬいた両手からは、半径1m程の三日月状の水で出来た刃が南ちゃんに向かって
 一直線に勢い良く飛んでいくっ!

  ( 南流 空撃波 !!  )
              ≡≡≡≡ズボーーーーンっ!

 南ちゃん(こりゃこういちだっ!ショック)の手元から、強力な空気砲が放たれ、向かってきた
 切水刃を微塵に打ち砕き、空中の(とう すいじゅ)をかすめ、対岸の森の一部を
 大破させたのだったっ!

       ドッカーーーーン !!

[水軍長](とう すいじゅ)
  「うぉぉぉぉぉっ」

 気砲の端に弾かれ、川に落水する(とう すいじゅ)。

        ザッブーーン雫


南ちゃん
  「遊んでいる暇が無くなっちゃったみたい。」 サッ台風


~~
  ~~
    ~~


 その大男に向かって走り出したクンナ。
 だが、クンナの行き足がほどなくして勢いをなくした。
 路地から、次々と大きな武器を手にした大男達が現れ、その数人がクンナの存在に気づき、
 クンナに向かって来たからだ。

クンナ
  「おぃおぃ、あんなに大勢いるのかよ・・・・。」

 後方に意識を向けるクンナ。 モグラ人間が後を追ってきている。
 そこへ二投の鉄球が襲ってきたっ!


         





クンナ
  「くっ」 サッ  ドスン! ドスン!

 クンナの居た足元の石畳がもろくも崩れ去り、突き刺さるトゲ付きの鉄球。
 ジャンプして避けたクンナ、着地と同時にもう一投の鉄球が襲いかかるっ!

クンナ
  「ハっ」 サッ  ドスン!

 容赦ない鉄球の攻撃。後方に再び飛んで避けたクンナに、モグラ人間の振りかざした
 短剣の一振りがクンナの左肩口を切り刻んだっ!

      シュッさくら  『うわっ』

 すぐさま右の裏拳をモグラ人間にヒットさせて倒すも、肩からはひどい鮮血。
 右手で押さえ、片ひざで崩れるクンナ。

クンナ
  「く・・・くそっ・・・」

 そんなクンナに、再び二投の鉄球が襲ってきたっ!  ヒュー ヒュー



      




クンナ
  「ま、間に合わねぇ!」

 片肘で顔を覆い目を瞑りあきらめたクンナだった!

 『 くぅ・・・・ 』




 ・・・・・


 鉄球が既に自分に直撃しててもおかしくない時間が経過する。
 不思議に思ったクンナ、ゆっくりと肘を下ろし目を開ける。すると、

南ちゃん
  「大丈夫?」

 そこには、トゲ付き鉄球を両手で受け止めていた南ちゃんの後ろ姿が。
 横でモグラ人間2人がゆっくりと倒れていった。 バサ彡 バサ彡

クンナ
  「ナ、ナンチャン・・・・助かった・・・・」
南ちゃん
  「ここではちょっとこういちになっちゃってるよ (^ ^;;;  大丈夫かな。。。」

 手で止めていた鉄球を突き放すように大男に向かって放り出した南ちゃん。
 鉄球の大男達は、手にした鉄球と繋がる鎖を括りつけた柄を引き、鉄球を再び操る
 動作に入る。

 だが・・・・

      スパーーンムカッ    スパーーンムカッ

 鉄球が、突然空中で破裂したっ!

 引っ張る負荷が無くなり、鉄球を引く動作のまま倒れる大男二人。
 さらに引いた鎖が宙を舞い、近くに立つ大男数人を襲い、顔などを叩かれて倒れる大男達。

南ちゃん
  「被害を最小限にしなきゃ。 ちょっと待ってて。」

 クンナの肩を抱く手が離れたと思うと、

   スパーーン  ドス
                   パリーーン  ズコ

       ドスドス       スパーーン  ドス
 
 見る見ると大男達の手にする武器が破裂、破壊され、台風サッと南ちゃんが再びクンナの
 目の前に戻ってきた。

 そして・・・

 バタン彡       彡バタン  バタン彡
          バタン彡        バタン彡        彡バタン

 次々と倒れる大男達。

南ちゃん
  「さっ、これで止血して・・・」  ビリビリ

 自分の上着を脱いで引き裂き、クンナの肩に巻いてあげる南ちゃん。

南ちゃん
  「傷口は深くないから安心して。」
クンナ
  「ありがとう・・・・。 ちょっと悔しいけど・・・・」
南ちゃん
  「避けられなかったから・・・?」
クンナ
  「そう・・・。」
南ちゃん
  「だけど、短剣の方でよかったよ。
   あの大男達、最初の一振りはいいスピードだった。
   あっちだとやばかった・・・・。」
クンナ
  「最初の一振り・・・・」
南ちゃん
  「どっかで見たことあるでしょ。 一緒だよ。」

 クンナを肩に担ぎ、歩き出す南ちゃん。

クンナ
  「今年の夏の・・・・総本山対極試合でか・・・・
   思い出したよ・・・・あんなの食らったら・・・・あはは;」


 南ちゃんが上空を見上げた。

南ちゃん
  「空の連中も数人残したままだったけど、引き上げたみたいだ。」
クンナ
  「水中の・・・それに対岸の森の連中は・・・・」
南ちゃん
  「全滅。 水の大将は残したままだった。」
クンナ
  「なんて連中なんだろ・・・空、川、そして土の中と・・・・
   身なりもそれに適した格好をしていた。
                これが大竹林寺の軍隊なのか・・・・」
南ちゃん
  「たぶんね。」

クンナ
  「あ、あぁゴメン、足は大丈夫だから一人で歩けるよ。」
南ちゃん
  「そっか。。。」


 担いでいた肩から下ろす南ちゃんであった。




第232話 闇夜のウルフ へ
(ちょっとしみるわよーー♪)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2022年01月25日 14時31分39秒
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