テーマ:結婚(618)
カテゴリ:夫婦
DINKS
言わずと知れたDouble Income No-Kids、共働き・子無しの夫婦のことです。当ブログのタイトルにもなっている通り、私はDINKSですが、今回はDINKSについてちょっと考えてみたい思います。 よくDINKSは「お気楽」という表現を使われます。確かに子供に対するなんの責任もなく、世帯年収で見れば一般の二倍はありお金も使い放題。子供のいる専業主婦家庭から見れば、夢のような生活に見えるのかもしれません。 子供に対する責任がない、お金がある、というだけでお気楽と呼ばれてしまうDINKS。でも本当にDINKSってお気楽なんでしょうか。 DINKSの形態として、「二人とも仕事が好き」というケースがわかりやすいケースと思います。二人とも総合職もしくは専門職として従事しており、二人でいることは望んでいるが、子供を持つことでいまの自分の仕事のヤリガイが失われてしまうのではないか、または出産・子育てをすることで周りから置いていかれてしまうのではないか、という思いをもった夫婦です。仕事にヤリガイを感じてしまっているので、子供を持つことが邪魔に感じてしまう。それがこの分類に入ると思います。 次に考えられるのは「子供が欲しくない」というケース。二人でいることが幸せ、カスガイとして子供を持つ必要性を感じない、もしくは、生理的に子供が受け入れられない、という状況もあるでしょう。夫婦の仲が熱すぎるか、寒すぎるのかの両極端な状態、または単純に子供嫌い、がこのケースに当てはまるのではないかと思います。 最後に考えられるのは「身体的理由により子供が持てない」というケース。不妊治療に悩んでいる人は沢山いると思います。好きでDINKSでいるわけではないのに、子供はいつつくるの?とデリカシーなく聞かれて、答えるに答えられない。DINKSで一番つらい立場にいる方はこのケースだと思います。 我が家は「仕事にヤリガイを感じてしまっているDINKS」なのですが、子供が欲しいと思うことは多々あります。ただ、妻が仕事を好きなのは理解していますし、子供を作る=妻のキャリアが他人から遅れる、ということを想定しまうと、子供を作るということになかなか踏み出せません。 仕事にヤリガイを感じてしまっている夫婦は、帰宅時間も日常茶飯事のように深夜帰宅ですし、休日や夜間も仕事に出ていることが多々あります。実際、我が家は平日の会話時間は一日当たり平均1時間を切ります。昨日妻は朝7時に帰宅して朝8時に出勤していたような状態です。そもそも1時間しか家にいません。出張中のホテルでももうちょっと長くいるでしょう。 こんな状態で子供を作って我々は幸せと言えるのか?子供自身は幸せと言えるのか?もし子供を作ろうとして身体的理由で子供が作れなかったら?子供を持つことに対して不安や葛藤を抱えながら、常日頃、身を粉にして仕事をする生活を送っている立場からすると、DINKSがお気楽だとはとてもじゃないですが思えません。ただでさえ、二人でいることの存在意義や子供の催促に苛まれて悩んでいることさえも、DINKSという括りで「お気楽」と表現されてしまいます。仕事スパイラルから逃げられないDIKNS生活を送っている我々でも、満足した結構生活を送っていると感じていますし、それなりにプライドを持って生きています。それでもやはり社会的立場からすればDINKSの地位はまだまだ低いです。 こう書くと、じゃあなぜ結婚したんだ?と聞かれることは容易に想像できます。二人でたまに会える少ない時間を共有したいから、というちっぽけな理由だとしても、じゃあ同棲でもいいじゃん、という返答が来るケースが多いです。妻も人の子です。子供はまだ持たないけど一緒にいたいから、と言って結婚しないでズルズルと共同生活を送るということが、向こうの親御さんにとって幸せなことなのだろうか。そういう視点もあって、責任ある社会的立場として私は結婚しました。 それでもDINKSが「お気楽」だと言われるのは、結婚する=子供を育てる=子育ては大変、の方程式が成り立っているからと思います。実際私も子供を育てている人はすごいと思います。DEWKSの人なんて尊敬するくらいすごいと思います。それでも私のような仕事夫婦よりも「身体的な理由」でDINKSでいる夫婦の方は、もっともっともっと悩んでいるはずです。生物学的には、我々人間は子孫繁栄のため子供を作るべき存在なのでしょうが、欲しくても手にいれらないDINKSがいます。それを「お気楽」の一括りにされては、他のDINKS家庭のことも考えると反発せざるを得ないのです。DINKSだからお気楽なのではない。DINKSだからこそ見える世界もあります。DINKSが一つの生活スタイルや個性として、もっともっと世間に認知される立場になって欲しい。そう願ってやみません。
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