テーマ:今日の出来事(288523)
カテゴリ:商業登記
「債務超過を解消して下さい!」とのお電話いただきました。
「債務超過」というのは、貸借対照表(ものすごく簡単に言ってしまうと、 今、会社を売ったらいくらになるのかということが書いてある表です。左 側に資産の部、右側に負債の部と資本の部という項目があります)の資本 の部(資産の部-負債の部)がマイナスになっていることです。 「資本の欠損」というのは、資本の部の合計が、資本金と準備金(資本の 部の項目です)の合計額より少ないことです。 社長さん個人が会社に貸付けをしている場合に、その貸付金を資本金や準 備金に組み入れることができます。そうすると、貸付金は会社にとって負 債ですから、負債の部が少なくなり、その分資本の部が増えますので、債 務超過を解消することができます。 ところが、更に資本の欠損を填補しようとすると、一旦組み入れたその資 本金や準備金を欠損に当てなければならず(いわゆる減資の手続き)、そ こまで手続きを進めようとするなら、最初の貸付金の資本への組み入れ額 を欠損に当てることまで見越した額にしなければ、手続きがダブってしま います。 どうやら、お電話をいただいたお客様は「債務超過」と「資本の欠損」の 区別がついていらっしゃらないようで、逆にどちらのほうがいいのか? と質問をされてしまいました。 今回の場合、増資をする目的が、貸借対照表上の債務超過を解消して、金 融機関から融資を受けたいとのことでしたので、まずその金融機関へ 「債務超過」を解消すればよいのか?それとも「資本の欠損」を填補する ことまで必要なのかということを確認していただくことになりました。 資本の欠損填補まですることになると、減資の手続きには必ず一ヶ月の公 告期間が必要ですので、お客さんのなるべく早くやって欲しいという要望 には物理的にこたえられないことも説明させてもらいました。 債務超過だけを解消すればよいということなら、明日から大急ぎで手続き に入ります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 29, 2005 09:23:40 PM
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