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狐の面を被って稲荷神社の夜参り、男は女物の着物を着て日本最初の女装が誕生していた。日本初の女装コスプレ 55話
信仰とは奇妙なもので誰かが仕掛けなくても大流行するものもある。初代稲荷神社の宮司伊呂具のときは稲荷山の土を持って帰ると願いが叶うと大流行したこともあった。その後、それが日本初の玩具として土人形(土人形)が大量生産され稲荷神社名物のお土産として販売されているが、これが博多人形のルーツにもなっていた。 そして今度は夜に狐の面を被ってお参りすると願いが叶うということが大流行していた。女子はそのまま狐の面を被るが、なぜか男はその面を被り着物は女物を着なければ御利益はないと信じられていた。つまり、男は女装してお参りするということでこれが日本で最初の女装となった。 午後7時ごろになると静かだった境内も賑やかになり狐の面を売る夜店なども数軒でていたので、これがまた人を呼びさらに賑やかになってきた。神社は年中灯篭や行燈に火を入れてライトアップをしていたが、さらにかがり火などを追加して神秘の世界を演出していた。。神社直営のお茶屋も夜まで営業をつづけて若いカップルの夜のデートコースの人気ナンバー1にもなっている。 この奇妙な夜参りの原因は実は私たちにあると稲荷山の狐が宮司三代目の伊蔵に狐が報告をしていた。狐は、 「実は…私たちの若いまだ未熟な狐が人間に化ける練習を夜の境内でしていたのです。ところが顔が一番難しくて時には目が一つや三つ、たまに四つの顔になるのです。で、そんなものを人間の参拝者に見せたら腰を抜かしてしまうので練習中は紙粘土の狐のお面をつけていたのです」 「ほう、それはそうだ、稲荷神社に妖怪がでるという噂になれば大変なことになる」 「はい、それで境内にかなり多くの面をつけた狐に化けた人間がいたので人間の誰かがそれを見習って狐の面をつけて拝んだところ願いが叶ったという噂になりました」 「ほう、流行ってのそんなことから始まるのか?。しかし、男が女の着物を着て女装するのはなぜなのか?」 「はい、それはここの神さんは女の神さんでカップルが仲良く手をつないでお参りをすると、その神さんが妬み、嫉妬してこのカップルを別れさすという噂になったらしいのです。そこで神さんにやきもちを焼かれないために男が女の着物を着て女性同士だと見せていたのです」 「ほう、たしか千本鳥居でもカップルが同じ道を二人で歩くと別れるというジンクスがあるが、あれか?」 「はい、これを知っている人は左右に分かれている鳥居を別々に歩くと末永く幸せになると信じられています」 この流行は洛中、洛外にも知れ渡り、古着を扱う東市の市場では女性の着物が飛ぶように売れていた。しかも、普通の着物や浴衣だけではなく花嫁衣裳や巫女さんの衣装までも品切れ状態だった。それに、紙粘土の狐のお面も製造が間に合わず、つ、ついに男がそのまま女の化粧をするようにもなっていた。こうなれば稲荷参道フィバーでこれを見物する参拝者でこれまた夜の稲荷神社参拝は大いに賑わっていた。 これを宮中の噂で聞いた嵯峨天皇まで夜の稲荷神社参拝をしたいといいだした。宮司の伊蔵は「しかし、夜の外出は危険になります。それに警備にも金も人も入ります」 天皇は、 「おいおい、伊蔵…六条河原離宮から稲荷神社まではほんの1時間で行けるではないのか?」 「はい、しかし、これは妖怪のようなオカマも沢山いますから、決して見て楽しいものではありません」 「いゃいゃ、予はこの国の天皇で国民がどんな遊びを楽しんでいるかを視察するのも大事な仕事になる」」 この天皇は一度言い出したら聞かないので伊蔵は観念して、嵯峨天皇の稲荷神社への行幸の準備をしていた。10月22日の午後6時に離宮を出発した豪華絢爛な天皇を乗せた牛車は竹田街道を南下、勧進橋から稲荷神社参道に入り大和大路から表参道の巨大な鳥居をくぐると桜門まで300mの間には約300名の女装?それとも妖怪、オカマ?とも取れるコスプレ女装が大歓声と拍手で嵯峨天皇を迎えていた。 本殿にお参りした天皇はその後お茶屋で休息をしていた。このお茶屋は高級で今でいうなら祇園の高級クラブのようなものだ。そこには神楽舞台があり巫女さん10名が笛や太鼓、それに琴の演奏で神楽を踊っていた。天皇は酒を飲みながら、伊蔵に、 「ほう、伊蔵もこんな美人に囲まれていい思いをしているな~オホホ」 「天皇、天皇はどの巫女がお好みで?好きなのを選んでください」 「おほ、そうか~それなら前列左側の背の高い巫女が予の好みになる…」 「それは目が高い、あのものは禰宜の吉左といいます」 「ふむ、禰宜…吉左…これ伊蔵、あれも女装か?」 「はい、今夜はオールスペシャルバージョンになっています」 「そか、それなら帰りの牛車で予と吉左の二人だけで酒を飲むことにする」 こうして嵯峨天皇の稲荷神社への行幸は無事終わっていたが、なぜか?神社の神職で禰宜の吉左はよほど天皇に気に入られたのか六条河原離宮の近くの六条稲荷神社の宮司になっていた。この六条稲荷神社は後にここで生まれた文子という女性が菅原道真の乳母になったことから「文子天満宮」になっている。 は、重要文化財のお茶屋、狐のお面 1~55話は←の最新記事は左の一覧、または↑の「記事一論」からお入りください。 この コラムに関するご意見等は「音川伊奈利の掲示板」にお書きください。HNは必ず書いてネ、 新電子書籍…このブログの記事をまとめた無料の書籍になります。 「伏見稲荷大社の物語・桓武天皇と稲荷神社 44話…更新随時」 http://p.booklog.jp/book/108339/read 忠臣蔵と伏見稲荷、その2・大石内蔵助と白狐の白藤との子供は「東丸」と命名された。東丸神社・夏の野菜、万願寺とうがらし 「外人観光客の一番人気の「伏見稲荷大社」のお話 忠臣蔵の大石内蔵助もお百度参りをした。」 「京都歴史裏のコラム・吉祥院天満宮・政所公園の白狐、北政所御墳墓、吉祥院稲荷・キュウリの糠漬け」 http://plaza.rakuten.co.jp/kyoto24/diary/201607090000/ 夏の怖い体験談~美人幽霊 真弓 京聯、破産手続きへ、運転手・京聯タクシー倒産、160名解雇・(京聯自動車が破綻、8月29日) http://plaza.rakuten.co.jp/kyoto24/diary/201504020000/?scid=su_369 無料の電子書籍 長編小説「トラック3姉妹・ダンプ姉ちゃん理絵」...1部(31話) http://p.booklog.jp/book/103886/read http://p.booklog.jp/book/108339/read 無料の電子書籍4冊できました。それぞれの題名で検索もできますから読んでください。 http://p.booklog.jp/book/103886/read
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最終更新日
2016年10月23日 06時44分27秒
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