40℃!灼熱の砂漠都市、イラン・ヤズド
7月23日エスファハーンから夕方の列車に乗って、ヤズドという街にやって来た。すっかり暗くなった鉄道駅からはタクシーで安宿に向かった。イランでは、それほどボッタクリが多い方ではないのだが、タクシーは別。テヘランでは、自分も含め、旅慣れた旅行者もまた値段交渉に四苦八苦し、最終的には少し多めに払わざるを得なかった。ここヤズドでも同じだった。選択肢が他にないので、完全に足元を見られた格好で、仕方なく少し高めの金額となった。といっても、ここは産油国イラン。鉄道や長距離バスは驚くほど安く、それに比べタクシーは割高だが、それにしたって我々にはかなり安い値段で利用出来るのだ。ヤズドの旧市街にある金曜モスクの近くでタクシーを降り、暗闇の中、宿を捜し歩いた。まずは、有名なシルクロードホテルをチェックした。中庭が綺麗で、それなりに旅行者も利用していて雰囲気は良かった。しかし、見せてもらったドミトリーがイマイチで、部屋を見せてくれたマネージャーらしき若い男の態度が横柄だったので、ひとまず断った。断ったときの態度もまた悪かったものだ。この宿は、各種ガイドブックに載っていて、ヤズド一の安宿である。がしかし、テヘランの安宿の情報ノートには、スタッフ絡みの金銭の盗難事件が何件か発生した、ということが書かれていて、個人的に警戒していた。次に、人気がなく迷路のような真っ暗な旧市街を、7分ほど少々恐る恐る歩いてコハーンホテルという宿に入った。対応してくれた女性が親切で、見せてもらったドミトリーはまずまずで、しかも一人で独占出来ることもあり、この宿に即決した。やはり、他の旅行者から聞いた情報通りの両宿であった。コハーンホテルは、新しいので確かに宿泊者は少なかったが、雰囲気が良くお勧めだ。屋上からは、砂漠都市の景色や旧市街、金曜モスクも眺めることが出来た。3泊すると伝えて、朝食込みで1泊40,000リアルにしてもらった。ちなみに、コーヒー・チャイは終日無料で、レイトチェックアウトもサービスしてくれた。 中庭の半地下にあるドミトリーを3泊4日独占! ドミトリー入口から階段を下りると、カナート(地下水路)がある! コハーンホテルの中庭。とてもリラックス出来たここヤズドの街はとても暑かった。朝夕は別として、昼間は灼熱の太陽が照り付けてきて、歩くのさえ大変であった。昼食の時間が終わってから夕方までの間は、街中ではほとんど人影が見えなかった。そんなヤズドではあるが、この街の旧市街の街並みがなかなか良かった。 ヤズドの旧市街。一日を通して人気が少なく静かだった買い物を済ませた少年。体に全く合っていない大きな自転車に乗っていた静かな旧市街を歩いていて、少々道に迷ったので、バイクに乗ったおじさんに聞いてみた。話してみると、彼はイラク人であった。私もそんな気がしていた。イラク人は、浅黒くてちょっとイカつい顔をしているのが特徴だ。私が日本人だと分かると、おじさんは嬉しそうに笑ってくれ、お互い握手をした。顔は怖いが、本当は陽気で豪快な人が多いことは、後の旅で何人ものイラク人に会って知ったのである。イラン・イラクを始め、中東の人たちは親日的だ。特にイラク人は、日本の自衛隊の派遣援助のおかげで日本人には好意的なようである。 夕暮れのヤズドの金曜モスクヤズドの街は旅行者が少なかった。現地人も少なく、そして、テヘラン、エスファハーンと比べてちょっと貧しそうな雰囲気でもあった。あまり旅行者慣れしていないのか、エスファハーンではあれほど話しかけられたのに、ヤズドではほとんど話しかけられなかった。しかし、旧市街の街並みや建物、雰囲気は独特の趣があり、のんびりと過ごすには良い所でもあった。~イラン編、まだまだ続く~⇒⇔海外旅行ブログランキングへ