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カテゴリ:サービス・マネジメント
80年代までは「現場vs現場」の戦いだった。 だから、手抜きが少なくて、納期を厳守する日本製が世界を圧巻した。 それが90年代以降、経済が厳しくなると、 本社(または本部)は、現場の尻を叩きまくった。 (あるいは、海外に移した) それでどうなったか?と言えば、日本の現場が弱くなった。 では、本社(本部)が強くなったのか?を言えば、 強くなった企業は、世界を相手に大成功で、 (ただし少数) 弱い企業は水平飛行と言ったところ。 僕が関わった企業(主にサービス業)に関して言えば、現場より本社の方が弱い。 欲しいのは強い本社(本部)で、大きい本社(本部)ではない。 本社(本部)が大きくなると何が起きるのか?というと、 現場目線で見渡すと、「紙が増える」のである。 例えば、総務部に新たに誰か加わると、 その人なりに成果を出さなければならないから、「まずは、●●調査をやろう」と 何やら「アンケート用紙」が配られることになる。 そこには「●月●日締め切り厳守!」などと書いてある。 気がつけば、現場は様々な本社の部署からの「紙」だらけで、 「毎日なんでこんなに残業しているのか?」と見に行くと、 大抵は本社から配布された紙と葛藤しているのである。 だから、現場の効率を上げるには、本社(本部)からの紙の流通量を制限しなければならない。 これは意外に盲点で、実施している会社は15年間で3社しか見たことない。 どうしてもたくさん調べたいことがあるなら、 本社でアルバイトを雇うなり、業者に発注するなりして、 現場の業務を増やさないようにしなければならない。 デスクに座っている一人一人は、自分自身は、たまにしか依頼していないつもりでも、 受けての現場のリーダーの元には「紙の山」がある。 (一度、ある現場で調べたら、一週間に25枚の提出書類があった:汗) ひどいパターンは、 金曜日に「これ月曜日までに提出してくれ」とか電話がかかって来る。 ここで問題なのが、現場は土日勤務が多い。 その分、平日に公休を取る。 仮に月火休みの場合は…、結局、この紙のために出社することになる。 そんなことをしていると、ある日に人事部から 「●●さんは、代休がたまってるから、今月中に取得するように」という指令が来る。 現場からすれば「ねぇねぇ」という感じだ。 そんなことをしているうちに、ますます現場が弱くなってしまう。 強い本社(本部)を作る時の注意点である。 強い本社(本部)とは、内向きの管理ではなく、 外部に向けてマスコミ、政治、行政、同業他社…と、ガンガンやり合って欲しい。 (戦ったり、協働したり…) 90年代以降、 世界は本社vs本社の戦いで、 日本の企業は、現場力で何とか凌いだものの、 (休日返上、サービス残業、精神力など) 本社同士の戦いは、負け続きだ。 日本の現場は、絞ってもあと少ししか水は出てこない。 だから、まずは現場の邪魔をしないこと。 (そうすれば、生産性は向上する) 管理するより支援に切り替える。 (管理に力を入れるくらいなら、しっかり教育する) 人の余力も本社(本部)の方があるから、 本社(本部)も徹底的に教育する。 (それが嫌なら、専門家と入れ替える) (または、優秀な外国人も視野に入れる) あとの仕事は外部と戦う。 (新しい仕事を作り出す。営業をしてくる。環境操作を行う) (それができれば、コストは下がる) それができなかった時は、 本社(本部)を入れ替える。 (本社も責任を取る) 以上ができれば、強い本社(本部)ができる気がするが…(笑)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/07/22 07:31:01 PM
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