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カテゴリ:映画
今年も映画祭の時期になりました。
私が今回観るのは6作品。見ないものは、イタリアやDVDで既に見ているのです。本当は既に見た作品も日本語字幕つき、ゲストの舞台挨拶つきでもう一度観たいところですが、 去年欲張って何本も観ようとしたのは良いけれど時々疲れてぐーすか寝てしまった苦い経験をもとに、今年は無理をしないでおこうかと。 といいながらも今日は3本観る日でした(これだけは避けたかったんですけど^^;)。でも3本ともなんとか寝ずに観ましたよ。 まずは今日の1本目「見つめる女」。 主役バルボラさんは、本当におちゃめで素敵な方ですね。彼女の出演作品は去年イタリアの映画館で「聖なる心」とDVDで観た「Ovunque sei」 に続きこれが3作目でしたが、前2作では彼女にあまり魅力を感じていませんでした。でも、実際の彼女があまりにチャーミングな方なのでこの映画祭ですっかりファンになりました。これから注目していきたいと思います。 一つだけ残念だったのが、マッシモの恋人フラヴィアの声が吹き替えだったこと。声優の声って微妙な心の動きまでは表現できないんですよね。フラヴィア役の女優さんってフランス人なのかな?イタリアでは外国映画は基本的にイタリア語に吹き替えになるので、それには慣れてはいたけれど、他の役者がイタリア語を喋る中彼女だけ吹き替えっていうのは、彼女の声だけが浮いてしまって私にはちょっと興ざめでした。 2本目は「哀しみの日々」です。 私の大好きなマルゲリータ・ブイは、この映画でも熱演してます。鬼のような形相で夫をののしるシーンは圧巻。まさに迫真の演技です。 ロベルト・ファエンツァ監督は、去年イタリアで観た「Alla luce del sole」 の監督でもあります。そういえばこの映画でもルカ・ジンガレッティを起用していました。 あ、それから最後に流れたのがなんとカルメン・コンソリの曲というのが感激 。この映画のストーリーにドラマチックなカルメンの声はぴったりだったと思います。まさか映画祭で彼女の曲が聴けるとは思っていなかったのでそれだけでも観た甲斐がありました。 さて、本日3本目は今回の映画祭で一番楽しみにしていたプーピ・アヴァーティ監督の の「二度目の結婚」です。 人がよいこと、誠実すぎることはイタリアでは常に評価されるわけではありません。要領よく立ち回れなければ損をする、それがイタリアなんです。日本でもそういうところもあるかもしれないけど、イタリアはより顕著。 私のイタリア人の友人にも、「あなたそれでやっていけるの?」とききたくなるほど人がよくて要領の悪い人がいます。「この人、イタリア人なのにイタリアに住むの大変そう。」と思わせるような人です。 でも、あのイタリアで、要領の良い人ほど得するあのイタリアで(すべてというわけではないでしょうが一般的にそういう印象があります)、打算的にならずにいられる人って、そうじゃない人よりずーっと強いのではないか、と最近思うようになりました。99%の人が打算的に行動する中で実直でいること。そういう強さを私は持っているだろうか。 この映画を観ながら、いつのまにか主人公のジョルダーナに、その誠実すぎるがゆえにいつも割を食う友人をダブらせて見ていました。 選曲、映像の美しさは今回も冴えています。アントニオ・アルバネーゼやカーティア・リッチャレッリ(ホセ・カレーラスのもと愛人ですよね?)も熱演でしたが、「心は彼方に」 で私の胸を切なさでいっぱいにしたネーリ・マルコレも相変わらず素晴らかったです。 「心は彼方に」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年05月05日 08時04分10秒
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