カテゴリ:「鬼滅の刃」の考察と分析。
NHKスペシャル「古代史ミステリー」を見ました。
第1集のテーマは邪馬台国です。 1.纏向遺跡 いちおう九州説にも配慮して、 佐賀・吉野ケ里遺跡の石棺墓のことも取り上げてたけど、 やっぱり近畿説のほうを重視してた感じ。 建築木材の年輪から伐採年を測定できるのね! 奈良・纏向遺跡で使われた木材は、 西暦231年に伐採されたものだと判明。 卑弥呼が魏に使者を送ったのは239年だから、 その8年前に宮殿が建設されたってことかしら? 箸墓古墳の築造も240~260年ごろと分かってて、 これも卑弥呼の埋葬が247年とする魏志倭人伝に合致する。 2.倭国乱 魏志倭人伝に書かれた「倭国乱」について、 2021年のETV特集「誕生ヤマト王権」のときは、 戦争の頻発を示す証拠は少ない、と言ってたけど、 ▶ https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202103290000/ 今回は、 西の邪馬台国と東の狗奴国が対立してたこと、 さらには、 鳥取の青谷上地遺跡で見つかった大量の人骨に、 金属の矢じりが刺さってたり、 埋葬もされず捨てられてることを取り上げました。 3・連合政権 2021年のETV特集でも、 邪馬台国は平和的な経済連合だった、との話でした。 水害の多かった時代だからこそ、 災害が起こりにくい大和を中心に小国が連合した。 今回も、 気候変動と食糧難の時代に、 卑弥呼が連合国家を束ねる存在になった、との話。 4.親魏倭王 卑弥呼は、 連合国家を束ねるべく魏の後ろ盾を得た、とのこと。 つまり、中国の三国志時代に乗じて、 魏・呉・蜀のパワーバランスをうまく操ったのね。 具体的には、 海上から魏を攻めようとした呉に接近しつつ、 それを魏と交渉するための外交カードに利用した。 その証拠に、 邪馬台国は魏から金印をもらってますが、 列島各地では呉からもらった鏡も出土してる。 5.大陸系の技術 中国の三国志時代には、 大量の難民が朝鮮半島経由で日本に押し寄せた。 彼らははるか東に理想郷の「蓬莱」があると信じた。 なお、鳥取の青谷上地遺跡の人骨の9割も、 DNA型が縄文系&大陸系の混血だそうです。 こうした大陸系の人々は、 鉄器などの軍事技術や、 風雨に強い盛土などの土木技術をもたらしたので、 邪馬台国は、 狗奴国の勢力圏にまで進出することができた。 その証拠に、 前方後方墳の多い東日本でも、 前方後円墳が見つかりはじめてるそうです。 ◇ ◇ ◇ 番組はドラマ仕立てになってて、 歴史を学ぶ生徒役には、 NHKにも重用されつつあるっぽい(?)原菜乃華。 歴史館の館長役には、 なぜか歴史再現ドラマの役が多い(笑)前川泰之。 そして、 邪馬台国を束ねてたのがシシドカフカで、 狗奴国を束ねてたのが宍戸開でした。 西のシシドと東のシシドってこと? シシドカフカが弥生顔で、宍戸開が縄文顔ね。 でも、狗奴国の人々は、 アイヌみたいに顔に入れ墨をしてたらしいけど、 ゴリゴリの縄文人ってわけでもなく、 赤いパレススタイルのおしゃれな弥生土器を使ってた。 ◇ ドラマでは、卑弥呼が、 連合国の首長たちと会議するシーンもありました。 でも、魏志倭人伝によれば、 彼女は侍女や弟にしか姿を見せなかったらしいよね。 手塚治虫の「火の鳥・黎明編」では、 姉がアマテラスで、弟がスサノオみたいになってる。 女王というよりも、 伊勢神宮の斎王みたいな存在だったかもしれないし、 実在しない神様だった可能性もあるのでは?? 魏志倭人伝に書かれてる「卑彌呼」の名は、 当時の日本語に漢字を当てたものだろうけど、 意味としては「日見子」なのかなと思ってました。 そのほうがアマテラスっぽいし。 実際は「日巫女」「姫御子」などの説があるようです。 ◇ 鳥取の青谷上地遺跡の人骨も、 なぜ殺されたのかが判明してるわけじゃありません。 当時から大陸系との混血が進んでたようですが、 最近の東大の研究によれば、 むしろ山陰地方は現在も「縄文度」が高いのよね。 ▶ https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202304050000/ もしかしたら外来系の人たちが、 土着の出雲王権に迫害・虐殺されたのでは?? …なんてことも思ったりする。 ◇ 次回の第2集は「ヤマト王権・空白の世紀」です。
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最終更新日
2024.03.20 10:49:27
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