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カテゴリ:大連の暮らし
東アジアの地図をみると、ここ大連は、中国の首都・北京と、北朝鮮の首都・平壌の、ちょうど中間点にあります。
大連から北東側に200kmあまり行くと、「丹東」という都市があるのですが、この街と川をはさんで対岸は、北朝鮮に属する新義州市になります。 中国と朝鮮半島は、陸路でつながっています。「脱北者」、という言葉が生まれるはるか以前から、朝鮮半島の北部から中国への人の移動がありました。KOREAN、とよばれる韓国・朝鮮人は、母国のほか、中国、日本、アメリカ、ロシアの4カ国に多く暮らしていますが、中でも人数が一番多いのは中国に住むKOREANで、約200万人いるそうです。彼らは「朝鮮族」と呼ばれ、中国の少数民族のなかでも有力なグループの一つです。 大連は朝鮮半島に近く、朝鮮族の人々が多く暮らしています。大連の街には、KOREAN料理の店が星の数ほどあって、「朝鮮料理店」と呼ばれています。私のいるオフィスにも、特にバックオフィスには「金」姓を名乗る、朝鮮族のスタッフが多く働いています。 私は職場の朝鮮族スタッフとかなり仲が良いので、彼らを通じて、川の向こうのベールに包まれた、「北朝鮮・朝鮮民主主義人民共和国」の話を、時々耳にします。もっとも、この国についてあまり芳しい噂は聞きません。経済改革に成功して高度成長を謳歌する中国から見ると、北朝鮮の経済は大きく立ち遅れています。彼らの一人はこう言います。「北朝鮮では、中国で60~70年前に使われていた機械が、今でも使われている」と。 それでも、ここ遼寧省の省都・瀋陽には、北朝鮮の出資による「七宝山飯店」(Chi-bol San Hotel)というホテルがあります。これは、北朝鮮が海外に保有する唯一の投資物件だそうです。おそらく、この国にとって貴重な外貨の供給源なのでしょう。今週末、瀋陽に遊びにいくので、面白そうだから泊まってみようかな? 何はともあれ、大連に来て以来、北朝鮮という国は自分にとってずっと身近な存在になりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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