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カテゴリ:大連の暮らし
今年は、中国によれば「抗日戦争勝利60周年」。その関係で、8月15日終戦記念日の前後から、中国各地のテレビ局が製作する「抗日戦争記念番組」ラッシュの状態になっています。
中国では、各省、自治区ごとにTV局があって、それぞれが自前の抗日戦争番組をつくっていますから、最近では、TVをつけると、3~4チャンネルに1つは、抗日戦争ドラマをやっている!という感じです。あまりの数の多さに、「また抗日かよ!」とうざったくなったりもしますが、見ていると、これがなかなか面白い♪ どのTV局も、限られた予算のなかで頑張って製作した、と思われる力作を出してきているので、ストーリーラインはともかく、映像としては見ごたえがあります。特にロケ地に関しては、戦争当時の面影を残す辺鄙な農山村が選ばれ、それがなかなか美しい景色の場所だったりします。特に、内蒙古自治区と山西省の番組に出てきたロケ地は、美しい。 私が確認しただけで、少なくとも、10~15の省のTV局で、抗日番組がつくられているわけですから、戦時中の日本軍が、いかに中国の各地に展開し、(現地の人間からみれば)侵略行為を行ったかが、よく分かります。したがってドラマの中では、日本軍は当然、悪役というかたちで出てくるわけですが、特に面白いのは、日本軍の軍曹を演じる俳優の顔です。これが、「よくもこういう人相の男を選んできたもんだ!」と驚くほど、ヒットラーにそっくりな顔なのです。そう、前頭部が少しハゲ上がって、チョビひげをはやした、あの顔です。 この「ヒットラー軍曹」は、私の確認した限り、複数の抗日番組に出てきています。ホンモノの日本人なのか、或いは中国人が日本人に扮しているのか、よく分かりませんが、番組の終わりに出てくるキャスト表をみると、大勢の中国人の名前に混じって、日本人が一人だけ出てくることが多いですから、普通考えて、例の日本人俳優には、あの栄光の「ヒットラー軍曹」の役割が与えられているに違いない! もしそうだとすると、推測するに、彼は抗日ドラマの撮影があるたびに、東北地方とか山西省とか内蒙古の、それもとびきり辺鄙な場所をドサ周りしながら、日本軍に扮して、日々、「撃てー!」とか「殺せー!」とか、絶叫しているんでしょうか?それもある意味、なかなか大変な稼業だなあ、と思います。 ですが、私は一瞬思いました。「もし自分が、ああいう俳優になったら、抗日番組ブーム(?)に便乗して、一儲けできるかな?」と。 でも次の瞬間、「自分の顔は、どうみてもヒットラーじゃない!」という事実に気づきました。せいぜい仲本工事にはなれても、ヒットラーにはなれない。I am too nice to be Japanese Hitler! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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