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テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:劇場鑑賞
毎月14日は映画が¥1000で見られるTOHOシネマズデイだ。公開2日目の日曜日とぶつかり240席あるスクリーン7はチケット完売の満席である。
ターミネーター4 コレクターズ・エディション 映画の話 2018年。核戦争によって荒廃した世界で、人類とスカイネットの戦いは続いていた。レジスタンスのリーダーとなったジョン・コナーは、過去の記憶を失ったマーカスという謎の男と共にスカイネットの核心に迫るが……。 映画の感想 これはとても良く出来ている。監督が「チャーリーズ・エンジェル」シリーズのマックGと聞き一抹の不安があったが、オープニングを観てその不安は吹っ飛んだ。映画は「T1」~「T3」旧三部作の前日談に当たる新三部作で、「スター・ウォーズ」シリーズと同じシリーズ展開であるが「ターミネーター」シリーズは時系列どおりというのがミソであろう。 以下ネタばれ注意 映画は意味深なイントロダクションが終わり、“審判の日”後の2018年が映画の舞台だ。物語冒頭はよくある荒廃した近未来SF風に始まるが、下半身の無いアンドロイド型ターミネーターの登場で映画は一気に「ターミネーター」の世界観に突入する。感心したのはジョン・コナー役のクリスチャン・ベイルがヘリコプターに乗り込み、自らがヘリを操縦して空に舞い上がり追撃されて墜落するのが、間違っているかもしれないがワンショットで撮影されている。近年のVFX技術の進化をオープニングで見せられて圧倒された。 それにしても今回のターミネーターは凄い。ターミネーター=人型アンドロイドという観客が抱く概念を吹き飛ばす物が次々と登場する。「T3」の中でも小型戦闘マシン“T-1”が登場したが、今回は人型以外に戦闘機型、大型飛行機、バイク型、スネーク型、仕舞には巨大ロボット型まで登場した。どこまでも進化する“スカイネット”には驚愕すると共に作り手のアイディアは凄まじい。 本作のポイントは旧シリーズで語られた革命軍VSスカイネットを拡大解釈して描かれる事だ。レジスタンスのリーダーとなるジョン・コナーと彼の父に当たるカイル・リースがどの様にしてスカイネットと戦い、スカイネットがどの段階でジョン・コナーの母であるサラ・コナーを抹殺する為に84年の世界にT-800を送り込むかだ。本作はあくまでも新三部作の第一部なのでジョン・コナーが自分の父親となるカイル・リースを探し出し、カイル・リースを確保することに主題が置かれている。これは「T1」があるので着地点は判りきった事であるが、ジョン・コナーの顔キズの理由など旧三部作と繋がる仕掛けがされている。 そして、もう一つのポイントは物語前半にカイルと行動を共にする記憶を無くした謎の男マーカスだ。まぁ勘の良い人や「ターミネーター」シリーズが好きな人はマーカスの登場シーンで素性は判ると思うが、このマーカスの話も面白い。このエピソードは「T2」でのT-800の新解釈と共通しているようだ。ラストでマーカスの選択する行動には思わず目頭が熱くなってしまった。 映画全体は硬派な仕上がりであるが、あの人の出演シーンだけは笑ってしまった。あの人が出演するとは聞いていたが、まさか84年型の姿で登場するとは思っていなかった。多分フルCGで作り出したキャラクターと思うが素晴らしいクオリティである。ターミネーター御馴染みのスケルトンになった時のT-800の動きは「T1」のスケルトン型の動き方を再現していてカメラアングルも「T1」にソックリだったのに感心した。そして相変わらずターミネーターはしつこい。 この新三部作は旧三部作で語られた僅かな手がかりから作り出した物語であり、ガチガチのがんじがらめだった「スター・ウォーズ」シリーズと違い、本作は新たに物語が創作できるのが強みであろう、これから製作される続編も楽しみである。 映画「ターミネーター4」の関連商品 ターミネーター4 ファンコ・フォース ターミネーター4 T-600 単品《仮予約商品07月発売》 オリジナル・サウンドトラック ターミネーター4 / サントラ 世界の終末が始まる。TERMINATOR ターミネーター4ベアブリック ジョン・コナー KUBRICK & T-600 BE@RBRICK お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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