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紫式部を偲ぶ公園

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紫式部を偲ぶ公園 
越前市JR武生駅から北西へ車で15分ぐらい行くと、源氏物語の作者として名高い紫式部を偲んでつくられた紫式部公園があります。園内には金箔で仕上げられた十二単姿の紫式部像や、全国でも珍しいといわれる寝殿造りの庭園が造られ、故谷崎潤一郎の麗筆で刻句された紫式部の歌碑なども立っています。

      ここにかく 日野の杉むら埋む雪 小塩の松に けふやまがへる

この和歌は、紫式部が長徳2年(996)、越前守に任ぜられた父(藤原為時)とともに越前国武生(越前市)に訪れ、1年半ほど滞在していた頃、紫式部が初雪の降った日野山をみて詠んだものです。都近くにある小塩山(約640m)の松に散り乱れる雪に思いを馳せながら、都を懐かしんでいるという。紫式部が武生に来たのは感受性の強い娘盛りの数え19歳の頃といわれ、滞在期間中の経験はのちの源氏物語の執筆にも影響を与えたと考えられています。

同公園からは越前富士とも呼ばれている美しい日野山(約800m)が東部に見えますが、このような背景があって、紫式部像は日野山を眺めているように造られています。また、この庭園には総檜で造られた釣殿もあります。釣殿は当時、納涼や月見の宴、詩歌管弦の場所として使われ、「紫式部日記絵巻」に描かれているように風雅な舟遊びのための乗降場所でもあったといわれています。
金箔に仕上げられた紫式部像は、越前富士ともいわれる美しい日野山を眺めています。
写真を見ていると、紫式部が都を懐かしんでいる思いが伝わってくるようです。
拡大写真4枚
紫式部像 日野山
平安朝庭園


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