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趣味の漢詩と日本文学

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October 5, 2008
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カテゴリ:漢詩・漢文
湘中紀行十首 秋雲嶺 劉長卿
山色無定姿、如煙復如黛。
孤峰夕陽後、翠嶺秋天外。
雲起遙蔽虧、江迴頻向背。
不知今遠近、到處猶相對。
【韻字】黛・外・背・対(去声、隊韻)。
【訓読文】
湘中紀行十首 秋雲嶺
山色定まれる姿無く、煙のごとく復(また)黛のごとし。
孤峰夕陽の後、翠嶺秋天の外。
雲は起りて遥かに虧(か)き蔽ひ、江は迴りて頻りに向背す。
知らず今の遠近、到る処猶ほ相対するを。
【注】大暦六年(七七一)秋から翌年春にかけて鄂州と湖南を往復する途中の作。
○秋雲嶺 岳州・潭州間に在る山。
○山色 山のようす。
○秋天 秋の空。
○到処 どこにおいても。
○猶 依然として。
【訳】
湘中紀行十首のうち、秋雲嶺を詠んだ詩。
山のようすは一時も定まることなく変化して、ある時はもやに煙るよう、またあるときには、うるわしき女性の黛のようにみゆ。
夕陽の照らす峰ひとつ、秋空に立つ青き嶺。
雲は起りて遥かなる山の一部をかくしつつ、川は裾野を蛇行して向かうとみれば背を向ける。
いったい今は遠きやら、はたまた近くへ寄りたるか、どこまで行っても秋雲嶺われと彼とは差し向かい。







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Last updated  October 5, 2008 06:16:29 PM
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