前回の講座では、ツイスト棒の巻き方、創り方でしたが、これは中級編の初心向けのものでした。
今回は、初心者の皆さまが今すぐに使える、ごく当たり前の基本的なことを述べます。(^0_0^)
特に初心者の皆さまに多いのが、
「丸くならない」
「玉ねぎのような形になってしまう」
「バリがある」
というお悩みです。
何故バリが出来るかについては、前回の講座で科学的に述べましたのでご覧下さい。
今回もバリが出てきますが、このときとは科学的根拠が違うバリで、今回は。
『軸の傾きによる重心の狂いにより、出来るバリ』
です。
前回のバリは、『ガラスの元々の性質・表面張力によるバリ』でした。
よって、今回説明するバリは。
『玉の片方にのみ、出来るバリ → 玉ねぎ型』
となるのです。
まず、心掛けて頂きたいことは。
『シャフト(軸)をテーブルと平行に持つようにする』
と、いうことです。
ようは、シャフトを真横に持つということですので、難しいことではありません。
(でも、最初は簡単ではないかもしれませんね(^_^;))
物体には、必ず、そのものに掛かる重力と、その重心があります。
トップ画像では、重心が中央にないため、バリが出来てしまっています。
玉の重心を中央にするよう、掛かる重力を意識してください。
そのため平行に保つ必要があるのです。
平行にしにくい場合は、最初は視線の先(バックの壁)に、平行のものを置くとよいです。
水槽や、水槽のようなものがいいかもしれません。
もちろん、三角錐型のような玉を創る際は、逆にこれを意図的に使い、それと同時にコテによる成形法を上手く利用します。
腕が疲れてしまう場合は、特に左腕のひじを置く場所を作ると良いです。
実は、とんぼ玉創りって意外と力が要ります。
慣れていないと筋肉痛になったりもします。
その後、ガラスを成形しますが。
やわらかすぎて、戸惑うこともあります。
特にやわらかい、喜南鈴(Kinari)ガラスで多く起こります。
この場合は、炎の上のほうで少し硬めにしましょう。
このように、ガラスをやわらかくしたほうがいい場合と、そうではない場合があります。
まず、ガラスはやわらかいと。
『形を変えやすい → 修正しやすい』
『形を変えやすい → 形が狂いやすい』
このようなメリットとデメリットがありますので、それを上手く利用しましょう。
ですから、ソーダガラスは、鉛ガラスよりも熔けにくいのは確かですが、同時に、
『一度きちんと形を創ると、なかなか形が崩れない』
という、大きなメリットもあります。
ずっと平行を保ち続けることはなかなか大変ですが、すぐに慣れると思います。
ガラスというのは、人間の目には見えなくても、実はやわらかいものなんです。
しかも、一度やわらかくなると、その熔けるスピードは意外に速いものなのです。
平行が分からない!
と言う場合は、これも大丈夫です。
何より玉の状態が、全て教えてくれます。(^^ゞ
また、ガラスは色によっても、硬さに違いがあります。
どちらかといいますと、薄い色のほうが、濃い色よりもやわらかいようです。
また、透明のほうが、不透明よりもやわらかい傾向があります。
これを頭に入れておきましょう。
わたしの記憶では。
【やわらかいガラス】
透明(クリア)、不透明白・半透明白などの白系、ピンク系、黄色系など
【硬いガラス】
黒、紺・群青系(瑠璃色・ラピスラズリ色)、特に濃い目の緑系など
です。
ガラスによってさまざまな性質がありますので、これをよく頭においておきましょう。
今回は、当たり前すぎる講座でしたが、当たり前なだけに大切なことだったと思います。
(^0_0^)
もし宜しければ、応援宜しくお願い致します。m(__)m
にほんブログ村
にほんブログ村