まったり感想日記

映画化のＣＭを観ました。
『ホワイトアウト』に似てんな～～、”観て見たい”な～～って思いましたが、それより前に原作を見つけたので、小説も読んでみっかと思いまして♪


米空軍のステルス爆撃機が北アルプスに墜落。
その搭載物をめぐって男たちの死闘が始まり、報道カメラマン西崎勇次もその渦中に…。
週刊誌記者の松永慶子は、横田基地に侵入・逃走した北朝鮮の工作員に接触する。
吹雪の北アルプスと東京。二つの場所で、男と女は絆を取り戻せるのか。
渾身の国際謀略サスペンス。

白い雪山に一般人、銃を持った人間、交錯する気持ちも距離も離れた男女－－。

うん、映画関係者が好きそうな話題だ

雪山のバトルってだけでも何だかそそられるもんがあります（笑）なんだろうこの感覚は。
自衛隊、北朝鮮の工作員、新聞記者として再起を図る落合と激戦地内情を写してきた写真家西崎。
二人の一般人には誰が攻撃しているか分からないっていう緊張感が、本を通じて伝わってきます。

情景を考えて、それを雪の白と感じれば、
すぐさま東京の夜の黒に切り替わる構成が面白かったです。
頭の切り替えをきちんとしてないといけなかったので、最初は戸惑いましたけど。

登場人物が少なく、核に辿り着いて解決されるという分かりやすいパターンですが、
それに至るまでがかなり濃密で丁寧な描写です。
北朝鮮との関係や、政府の機密問題などの問題提起とも取れる大掛かりな作品でした。

丁寧・緻密というものを悪く言ってしまえば、
このシーンはいらなくね？的なとこが結構あって、軽くうんざりしてしまったのもあったし、
軍関係でもない雑誌編集のところに舞い込む情報量なんて都合良過ぎる！！
と思ってしまうんですけども、それを言っちゃ～ぁねぇ、エンターテイメント追求作品にはならなくなっちゃう～Σ(￣ロ￣lll)


　「これが政治ってもんなんだろうな」

国の為に犠牲にされる”人間”。
国民の為に黙殺されてしまう結末。

軍関係の記者として奔走する慶子や青木、もちろん西崎だって自分の信念を貫く為の情報収集だったであろうし、落合も自分のジャーナリズムの追求で登ったはず。
折角、キャラ・話共に、ジャーナリズムを打ち出した本作前半であったのに、（そういう描写とは１８０度違って、政治というカテゴリーに埋まってしまった、真実）ということに、少しだけ〔あれ？〕という思い。

お話を深く考えると、少し浅い？とか思ったり（どこがってのがよく自分で分からない。笑）、対極的な終わり方にはちょっと残念だなっと．．．。
でも一方では、誰もが家族や国を思うその一心が残る、エンディングでよかったとももちろん思えるんだよなぁ。


もしかしたら現実でも、
こういうことが平然と行われているんじゃないのかと疑ってしまいそうになるエンディングでした。
自分の仕事に誇りを持ち、人間としてどうするかを考えた結果がこのラストに繋がっているわけですが、めっさ泣きました

西崎と慶子に限りはしないが、泣ける家族のストーリーとして〔いやぁ、よかったよよかったよ～〕って思えました。

　　　　
アフィリエイトでジャケ検索をしたついでに、小説内の”ミッドナイトイーグル”の外観を知りました～。
ホントにあったんだぁ。