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マックス爺のエッセイ風日記

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2019.12.16
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カテゴリ:日本史全般
~出雲大社の謎~

  

 出雲大社の境内の一角に、堂々たる建物がある。大社と同じ注連縄が飾られ、「出雲国造千家国造館」の看板が掛けられている。奈良時代にあった「くにのみやつこ」と言う言葉が未だ生きている出雲。日本広しと言えども、そんな場所は出雲だけだろう。この千家(せんげ)家は代々出雲大社の神職を務める家柄で、装束は上下とも黒と決まっている。

         

 その若き当主である千家國麿氏に嫁いだのが旧皇族、高円宮典子女王。数年前のことだが私にはとても印象深い出来事となった。皇族の降嫁は滅多にないからだ。天皇の妹君である清子内親王が黒田氏に嫁いだことも思い出される。だが皇族と出雲国造の血を引く千家家との婚姻はとても衝撃的な出来事。なぜなら出雲王国の地を「国譲り」と言う名のもとに奪った当事者が天皇家だったのだから。

  

 その出雲国造がもう一つあると聞いたらもっと驚くだろう。「北島国造家」がそれだが、名乗れたのは中世から明治初期までの数百年間のこと。立憲君主制を推進する明治政府の方針で、北島家は国造家を外された。だが当家には、代々口伝えで秘密が伝えられていた。それは「国譲り」に対する恨み言。豊かな国土を大和王権によって無理やり強奪されたとするもので、世間には明らかに出来ない秘中の秘だった。

       バツ  



 千家家が表の宮司なのに対し、北島家は陰の宮司で一切表には出ず、祖先から伝わる恨み言を代々引き継いで来た由。私はそれを産経新聞社の社会部長だった方の著書で知った。その方が北島国造家関係者だとすれば全て符号が合う。現在は「出雲教」の看板を掲げて宗教活動を展開している。一方の千家国造家は「出雲大社教」。恐らくは人事上の制約を受けないよう、両社とも神社本庁には属していないはず。

           事代主神  


 再び神話の世界に戻ろう。国譲りを迫られた大国主神は次のように答えた。「私には2人の息子がいます。彼らが良いといえば譲りましょう」と。早速釣りに行っていた兄の事代主神が呼び返された。彼は「良いですよ」とあっさり了承した。だが弟の建御名方神は強硬に抵抗し、科野国(信濃=長野県)の諏訪に逃げ込んだ末に敗北。これ以降科野国から一歩も出ないことを約束することになる。

    諏訪大社

 上は諏訪大社だが、注連縄(しめなわ)の形を良く見て欲しい。何と出雲大社のものと寸分も違わない。つまり蛇のシンボルとしてのあの形だ。あっさりと国譲りをした大国主命と事代主神は、大和政権にとっては恩人。大国主神は大黒様、事代主神は恵比寿様として長く慕われる存在ととなった。一方の建御名方神は今も怒り狂い、山から大木を落としている。それが「御柱大祭」の由来ではないかと勝手に考えているのだが。ウィンク<続く>

えんぴつノート<お断り>
 出雲神話に関する解釈は様々です。ここに紹介したのはその一部で、異なる見解もあります。関心のある方は是非ご自分で謎解きに挑戦されたらいかがでしょうか。マル秘わからん





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Last updated  2019.12.16 00:00:17
コメント(13) | コメントを書く


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Re:旅・歴史と美を訪ねて(28)(12/16)   ローズコーン さん
まあ面白い。でも自分では調べはしないけど、現実と神話とが相混ざっておっしゃるようなお話の筋・・・本物のように思えますよ。面白いですね長い長い間のいろいろな出来事。

注連縄の作り方がいろいろあるのだなあとこの前から見せてもらって思っていましたよ。蛇のシンボルなんだ。ここのところは読み落としていました。
ツチノコなんて幻の蛇にこれは似ているような・・・。なーんもしりませんけど。

このシリーズも、もう28回にもなるのですね。こんなお話をまとめるのは大変なことでしょう。テーマ―を決めたり、色々と。わたしみたいにその時に写真で何かを書くのとはわけが違いますね。ありがとうございました。しっかり読んでいきたいと思います。 (2019.12.16 06:48:35)

Re[1]:旅・歴史と美を訪ねて(28)(12/16)   マックス爺 さん
ローズコーンさんへ
今日は~!!
いつもコメントをありがとうございます。

体調がとても悪いのですよ。
そしてPCも不調です。
うまく漢字変換が出来ないので、
ブログは諦めざるを得ないかも知れません。
どうぞご了承を。(^_-)-☆ (2019.12.16 10:34:41)

Re:旅・歴史と美を訪ねて(28)(12/16)   田舎のシルビア さん
今日は~~
そうそう、皇族のお嬢様が嫁がれたところね・・ニュース放送などで見ましたよ
ここにも行かれたとはいい思い出ですね・・
覚えておきます。
今日もポカポカ天気、気持ちもいいですー (2019.12.16 11:28:30)

Re:旅・歴史と美を訪ねて(28)(12/16)   Kazu さん
Aさん,こんにちは~

昨日は仙台へ食事と買い物に。さすがにボーナスサンデー,大勢
の人達でいっぱいでした。

昨日と本日の出雲の神話とても面白く,また,興味深く拝読しま
した。
神話には当然諸説あるのが当たり前でしょう。時の権力者が自分
たちに都合の悪い情報を残すはずもなく,いろいろな文献からの
情報を各々の歴史学者が解読し,説となっているわけですから。

特に 大国主神→大黒天・事代主神→恵比寿天 恥ずかしながら
本日知りました。ましてインドの神様の天部が,日本で慕われる
までのいきさつなど,今後調べてみたいものです。

それと,「出雲教」「出雲大社教」も,とても興味深いです。 (2019.12.16 11:49:14)

Re:旅・歴史と美を訪ねて(28)(12/16)   すずめのじゅんじゅん さん
こんにちは!
今日はおだやかな天気です。
皇族の方が嫁いでいますね
格式高い出雲大社ですね
(2019.12.16 12:00:20)

Re:旅・歴史と美を訪ねて(28)(12/16)   夢穂 さん
岐阜や信州は山深いので、負けた
人たちが逃げ延びる土地柄なのか
南朝の落ち武者伝説も多いです
出雲大社には一度行きました
しめ縄、知りませんでした (2019.12.16 13:12:27)

Re:旅・歴史と美を訪ねて(28)(12/16)   クマタツ1847 さん
今日も「流石です」の言葉しかありません。

私の目につかなかったことばかりです。
歴史的にも造詣の深いマックス爺さんのたくさんのことを教えていただき、いい勉強になりました。
出雲大社にまた行くことがあったら、目を皿にして隅々まで歩いて見たいと思います。ありがとうございます。 (2019.12.16 17:07:44)

Re:旅・歴史と美を訪ねて(28)(12/16)   あみ3008 さん
へぇ、千家家と天皇家にそんなことがあったとは、
私はもちろん知りませんでした。 (2019.12.16 22:55:08)

Re:旅・歴史と美を訪ねて(28)(12/16)   yorosiku! さん
「出雲国造千家国造館」看板は立派でしたね。意味が分かりかねましたが。
諏訪大社との関わりも興味深いですね(^^♪ (2019.12.17 00:20:15)

Re[1]:旅・歴史と美を訪ねて(28)(12/16)   マックス爺 さん
Kazuさんへ

今日は~!!
いつもコメントをありがとうございます。
ようやくこちらへたどり着きました。(;^_^A


神話も家系と共に古代の有力豪族たちには都合よく
改ざんされているんですよ。自分の家がどれだけ古く、
天皇系の神話に近く、重要な役目を果たして来たのかの
PRの場に利用されたのです。そんなことでも徐々に
本来の姿から変質していったのでしょうね。
(2019.12.17 10:54:47)

Re[1]:旅・歴史と美を訪ねて(28)(12/16)   マックス爺 さん
すずめのじゅんじゅんさんへ


今日は~!!
いつもコメントをありがとうございます。
仙台は薄曇りで寒く、のんびり過ごしていますよ。😊

出雲は特別な文化圏を持った王国だった
のでしょうね。謎が多い古代の出雲です (2019.12.17 10:58:34)

Re[1]:旅・歴史と美を訪ねて(28)(12/16)   マックス爺 さん
夢穂さんへ


今日は~!!いつもコメントをありがとうございます。

体調とPCの不調で、上手く返事が出来ずにスミマセンm(__)m


なるほどねえ。そういうこはあったかもね

福島県の会津もちょっと似た要素がありますよ。
(2019.12.17 11:02:08)

Re[1]:旅・歴史と美を訪ねて(28)(12/16)   マックス爺 さん
クマタツ1847さんへ


今日は
いつもコメントをありがとうございます。


不断からどうしてなのだろうと疑問点を
持って見ていると、その疑問が何かの拍子に
とけることがあるのです。世の中
分からないことだらけ。歴史は奥が深いですねえ。
まだまだ手探り状態です。(;^_^A (2019.12.17 11:06:05)

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