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カテゴリ:エトセトラ
県道西大寺線のトマト銀行曹源寺支店の信号を北に曲がると、きれいに手入れされた参道の突き当たりに禅寺の門が見えてくる。 整備された駐車場に車を止めて、総門の側にある掲示板を読むと、ここは岡山藩主池田家の菩提寺であるとの説明がなされている。敷地内には津田永忠による庭園があり、枝垂桜の名所でもある。開花が待ち遠しい。 「護国山」の篆刻が架かる山門を潜り、熊手で掃除されて櫛目のついた庭を歩く時には、思わず抜き足差し足になってしまいそうである。やはりきれいにすれば来訪者の心配りを誘引し、場の空気を変えてしまう効果があるのだろう。 掃除という職業がらのせいか、修行僧の定番である庭掃除について考えると共通点に思い至る。納得のいかない仕事をしたときには気分が重く、思い通りに成し遂げたときは晴々とする。出来栄えはあたかも掃除をする人の心を映し出すかのようである。 境内で出会った雲水は聞いていた通り外国人ばかりで、すっかり国際化が定着したようだ。ところが、すれ違いざまに挨拶をしようとすると、目に入らぬ如くに知らぬ振りをされてしまった。「Hey you!修業が足りないよ」と心で呟いてしまった。 土曜の昼下がりということで、犬の散歩をする人やウォーキングをする老男女の姿が多く見られ、禅寺の静寂も地域に融けこんでいるように思われた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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