テーマ:政治について(19887)
カテゴリ:ー 憲法随想 ー
明日は、憲法記念日であるが、
近年、護憲派は衰退の一途の観。 代わって、 改憲内容を、論ずる勢いが強い。 今、 自由民主党のウェブサイトには、 日本国憲法改正草案↓がある。 jimin...policy_topics pdf形式でダウンロードできるが、 対照式記述は、好ましいが、 なんと! 縦書きなのである。 慣れもあるのだろうが、 画面で読むには、横書きに限る。 印刷すれば、 縦書きでも、構わないが... 両方、置いてあるのが理想的か。 その自民党改正草案の前文は、 日本語文章として、及第点か? 藻緯羅は、落第点を付けたい。 その草案は... === 日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、 国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、 国民主権の下、 立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。 我が国は、先の大戦による荒廃や 幾多の大災害を乗り越えて発展し、 今や国際社会において重要な地位を占めており、 平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、 世界の平和と繁栄に貢献する 。 日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、 基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、 家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。 我々は、自由と規律を重んじ、 美しい国土と自然環境を守りつつ、教育や科学技術を振興し、 活力ある経済活動を通じて国を成長させる。 日本国民は、良き伝統と我々の国家を 末永く子孫に継承するため、 ここに、この憲法を制定する === 尚、 原文に、いくつかの改行を、加えてある。 自民党のある改憲論者は、かって... 制定時の草案原文が英語なので、 日本語の文章として、おかしい! といった主旨の発言をしていたように、 藻緯羅は、記憶している。 しかし、 上に示した、草案前文は、 日本語の文章として、しっくりこない。 少なくとも、藻緯羅には... 以下、現行憲法の前文を示す。 === 日本国民は、 正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、 われらとわれらの子孫のために、 諸国民との協和による成果と、 わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、 政府の行為によって 再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、 ここに主権が国民に存することを宣言し、 この憲法を確定する。 そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、 その権威は国民に由来し、 その権力は国民の代表者がこれを行使し、 その福利は国民がこれを享受する。 これは人類普遍の原理であり、 この憲法は、かかる原理に基くものである。 われらは、 これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。 日本国民は、恒久の平和を念願し、 人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、 平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、 われらの安全と生存を保持しようと決意した。 われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を 地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、 名誉ある地位を占めたいと思ふ。 われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、 平和のうちに生存する権利を有することを確認する。 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して 他国を無視してはならないのであって、 政治道徳の法則は、普遍的なものであり、 この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、 他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。 日本国民は、国家の名誉にかけ、 全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ === こちらにも、 原文に、いくつかの改行を、加えてある。 確かに、 訂正を課すべき部分もあるが、五十歩百歩であろう。 藻緯羅が思うに、内容の気高さにおいては、 現憲法の前文が、勝っているように思う。 極言するなら、 自民党の草案前文は、小学生の作文である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.07.23 06:11:58
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