173004 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

身体・感覚とアート

身体・感覚とアート

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

ゆぱさん

ゆぱさん

カテゴリ

カレンダー

2005年11月11日
XML
親しい友人と相次いで別れて、異国の地でなお取り残される。

それは心細い。

さすがのM氏もちょっと落ち込んだ時期があった。

さらに、工事してきた鉄道にいよいよレールが敷かれることになり、過酷な作業が続いた。

そんななか、ついに「帰国」の知らせがはいる。

シベリアに抑留されて、4度目の正月の前だった。


『ついに、収容所の前に、レール敷設車がやってきた。

ものすごい機械音が交錯する中で、警戒兵と囚人達の怒号がとび交う凄まじい作業風景が展開した。

零下2,30度の中での昼夜兼行のレール敷設作業が、収容所前で行われた。

(略)

経理事務室のストーブの横で、、大きなロシヤソロバンをはじいていたとき、

突然、警鐘を乱打しながら、

「ダモイ、ダモイ、(帰国だ、帰国だ)全員すぐ収容所にもどれ」とがなり立てる警戒兵の声が飛び込んできた。

 待ちに待った声だった。

収容所内は湧きに湧いた。

70余名全員をナホトカへ送るために、今夕貨車が入ってくるから、すぐ帰国の準備をせよ!という。

もう何もいらない。身体さえあれば十分だ。

心は早や祖国の上を駆け巡っていて、何も耳に入らなかった。』


(「野バラの実に」より)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005年11月11日 08時47分27秒
コメント(0) | コメントを書く
[M氏の像 相模原個展へむけて] カテゴリの最新記事


キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

Life style shop SAK… ゆすらうめマスターさん
ゴーヤ泡盛の野毛日記 ゴーヤ泡盛さん
リスクのクスリ 気世良世羅(ケセラセラ)さん
映画観覚 眺 望さん
銀座のアート日記 JAMアートさん

コメント新着

はんじょう@ Re:ご案内:大切なものを大切にするあなたへ~5月門間由佳ミニ個展 ご無沙汰しております。今回は包丁くん持…
ゆぱさん@ Re[1]:時間感覚がおかしくて当たり前(04/02) はんじょうさん 感情は行動の原動力なの…
はんじょう@ Re:時間感覚がおかしくて当たり前 そうですね、先ずは基本ロジックの再編、…

© Rakuten Group, Inc.