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カテゴリ:M氏の像 相模原個展へむけて
今回古典を取り上げてきたなかで、特に老子に焦点をあててきた。
逆説的な言い回しが、時として常識的な意識に揺さぶりをかけてくる。 本質的な根源に迫ろうとする。 柔らかに、そしてしなやかに生きるすべを語りかけてくる。 そんなところにM氏との関連を見出してきた。 下記は「無形の勝利」を語りかけた一説。柔らかなものであるからこそ、じんわりと浸透していく。 「世界じゅうで最も柔らかく弱々しいものが、実は世界じゅうでもっとも堅くたくましいものを思いどおりに走らせる。 水が岩石を流すようなものだ。 また、実体のないものであってこそ、少しの隙間(すきま)もないところまで入ってゆける。 水がきまった形をもたないからこそ、どこへでも浸(し)みこむようなものだ。」 『天下の至柔(しじゅう)は、天下の至堅(しけん)の馳(ち)テイす。 有る無きものは、間(すきま)無きに入(い)る。』 (「老子」金谷治著 講談社学術文庫) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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