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身体・感覚とアート

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ゆぱさん

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2005年11月13日
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機関車がはしる。

自ら整備し、レールをひいた線路だ。

「できたばかりの未整備の線路上を徐行している機関車から吐き出される火の粉が、

流れるようにして密林の奥深くに吸い込まれていくのをじっと見ていると、

原始林が火を食う巨大な生きもののように思えてならなかった。」

1日、2日とシベリアの奥地から進んでくる。

都会が、そして日本への道が一歩一歩近づいてくる。

しかし、ここでどんでん返しが待っていた。

「貨車の進行が、再びゆるやかになり、停車する回数も多くなってきた。

その都度、通訳と女のドクトルが貨車の中を見回りにきては「下痢、アリマセン?」としつこく聞いてくるのが気になった。

そのうちに衛生係の伍長が「この挺団(ていだん)から赤痢(せきり)患者が出たので、ナホトカへ直行できないかもしれない」と、いやなニュースを持ち込んできた。
 次には「今年は日本からの迎えの船が来なくなったので、来春になって帰国が再開されるまで、十九地区(ライチハ地区)で待機することになった」というのである。
 なかなか手のこんだ芝居を考えたものだ。
 しょげ返ったわれわれは、もうため息すら出なかった。」

(「野バラの実に」より)

M氏はシベリアで四度目の正月をむかえることになる





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最終更新日  2005年11月13日 08時47分42秒
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