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テーマ:アートで心の空中散歩(75)
カテゴリ:身体・感覚
『こころの眼』 (アンリ・カルティエ=ブレッソン著、堀内花子訳、岩波書店) 「なんだか行った方がいい気がする、 見た方がいい気がする」 こういった感覚、素直に従っていると、 後で「なるほど~」と自分が納得する答えに 出会うことがあります。 アンリ・カルティエ=ブレッソン。 報道写真家として有名。 2、3年ほど前、雑誌で偶然目にとめ、 「なんか気になるなぁ~」と 展覧会を見に行きました。 彼の写真からは、 世界を明と暗、大と小、富と貧、愛と憎しみ・・・ その両方が同時に存在する普遍的なメッセージが 写真の撮り方、画面の明暗の作り方など すべてから伝わってくる。 個々の写真の主題の底に流れる、強い気持ちがある。 展覧会の写真をみながらそう感じました。 一昨日、その彼が書いた『こころの眼』というエッセイを 図書館で借りて本を開くと、 一番はじめにこう書かれていました。 「科学技術が鳴らす警笛の破壊的な音につつまれ、 グローバリゼーションという新たな奴隷制度と 貧欲な権力争いに侵略され、 収益優先の重圧の下に崩壊する世界であっても、 友情と愛情は存在する。 アンリ・カルティエ=ブレッソン 1998年5月15日」 ブレッソンは何年も各国を渡り歩いて、 時には、政治的は写真も、血なまぐさい写真も たくさん撮った。 その彼が、自分のエッセイの冒頭に書きたかったことは、この言葉だった。 ブレッソンのこういう感性に自分は惹かれたのだなぁ。 これを読んで2,3年前、 自分の「なんとなく」感じた答えを見つけた。 ************** ここ数日、自分の今までの作品をず~っと見直していました。 懐かしむ、のでなく、自分の曲がりくねった足跡から 自分の考えていることを少しずつ取り出していく・・。 これは予想以上に精神的体力使いました。 でも、きっと、役に立つ。 今はそんな感触に誘われて作業を進めています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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