蝶道についての本 posted by (C)ドクターT
蝶の撮影には蝶の習性を知ることが重要です。採集をしていた50年前からアゲハ類が蝶道を作ることは経験的に知っていました。その季節によって、花は移り変わり、吸蜜植物は変わりますので、当然蝶道も変わって来ます。ゴールデンウィーク~5月10日前後まではツツジ類が満開で蝶道にはツツジの花の咲く場所がありましたが、今頃はウツギ、イボタ、ミカン、センダンなどの花に変って来ました。ただし街中のこれらの花が咲く場所よりも食草(ミカン、カラスザンショウ、ハマセンダン)の多い山際のこれらの花が咲く場所を探します。形原町地内で淡竹を採りに行った場所の近くに、丁度イボタ、夏蜜柑、センダンの花が満開の場所があり、そこでしばらく待っていたらいろいろなアゲハ類が飛んで来ました。吸蜜する瞬間を狙って写真を撮ります。
モンキアゲハ(形原町) posted by (C)ドクターT
夏蜜柑で吸蜜するモンキアゲハ♀2頭。
ミヤマカラスアゲハ♂? posted by (C)ドクターT
少し角度が悪く、裏面の白帯が綺麗に出ていないがわずかに見えるのを見るとミヤマカラスアゲハかも知れない。
ナガサキアゲハ♂(形原町) posted by (C)ドクターT
夏蜜柑で吸蜜するナガサキアゲハ♂。
アオスジアゲハ(形原町) posted by (C)ドクターT
イボタの花で吸蜜するアオスジアゲハ。
他にクロアゲハ、アゲハ(ナミアゲハ)も飛んで来ました。
その後、海岸近くのエノキが数本生えている場所に移動したら、ゴマダラチョウ春型が飛んでいました。ゴマダラチョウなどのタテハ類はアゲハ類が蝶道を作る飛び方とは少し違っていわゆる徘徊型(見回り型)です。ゴマダラチョウはだいたい樹液に吸汁に来ることはあっても、花に吸蜜に来ることはありません。大体は食樹のエノキの梢を高速で飛び回っていて、たまにテリ張り様に葉の上に静止することがあります。
しばらく、置きピンにして梢を高速で飛ぶ飛翔を狙ってみましたが、待っているとなかなか回って来ません。この種の蝶をうまく撮影するにはやはりトラップ(バナナ+泡盛 or パイナップル+泡盛)が必要でしょうか