マンボウを食べてみました
家族と一緒に三重県の南に観光に行ったときのお話を書いていきたいと思います。三重県の南東に位置する紀伊長島町は、マンボウ漁が行われていることで有名です。マンボウは大きなものだと全長4メートルに達し、体重230キロにもおよぶ巨大な魚です。魚の一種ではあるものの、尾びれと腹びれを持たないという特徴があります。 右の写真は1910年に水揚げされた巨大マンボウで、体重がなんと1600キロだそうです。見た目はすごく不気味で、こんなのが食べられるのだろうかと疑問を持つところです。でも、日本では江戸時代中期から京都の公家の食卓にのぼっていたそうで、マンボウの身をお吸いものなどにして食べていたといわれています。日本以外では北朝鮮、韓国、台湾で食べられていますが、EU連合諸国ではマンボウの流通・販売が禁止されています。前置きはこの辺にして、早速マンボウを食べに行きました。地元の伊勢湾で獲れる新鮮な魚介類を使った料理をふるまう海鮮料理店「鬼瓦」に行ってきました(写真に変な人が写っておりますが、気にしないで下さい。ちなみに僕ではありません。)。このお店は紀伊長島町ではなくて、日本一降水量の多い尾鷲市にあります。店に入ってすぐ目に付くのが、有名人のサイン色紙とテレビ取材を受けたときの記念写真です。もしかしたら、このブログをご覧になられている方の中に、このお店の取材をテレビでご覧になられた方もいらっしゃるかもしれませんね。さて、お刺身が盛りつけられた皿の上に円形の皿が置いてありますよね?その円形の皿の上に盛りつけられているのがマンボウの切り身の酢味噌で、真っ白に輝いていて、イカの刺身のようにも見えます。歯ごたえはシコシコプリプリで、全くクセがありません。魚でありながら、魚のような食感がないのが面白いところです。僕が一番美味しいと思ったのは、マンボウではなく甘エビをひとまわり大きくした手の長いエビでした。味は普通の甘エビとほとんど相違ありませんが、肉厚なのでエビの旨みがさらに美味しく感じられるのです。 お腹がいっぱいになりましたが、これで満足しているわけにはいきません。もっとマンボウを堪能しようと思い、道の駅・紀伊長島に行きました。そこに屋台が出ていて、マンボウの串焼(塩コショウ味)とマンボウの唐揚がそれぞれ300円で売られているのです。火を通したマンボウはどんな味に変わるのかというと、不思議な事にまるで鶏肉のような歯ごたえと味に大変身してしまうのです。珍味の好きな方にはオススメしたいです。三重県の紀伊長島沿岸以外にも、宮城県から千葉県にかけての沿岸と高知県の室戸でもマンボウ料理がふるまわれているそうですよ。