カテゴリ:カテゴリ未分類
ども。
房総里見氏を夢酔流の私見を交えながら、さあ、一緒に、勉強していきましょう! ◆ ◆ ◆ 里見氏三代目・里見民部少輔義通。 通説では、二代目・成義の嫡男ということになっていますが、以前にお話ししたように、二代目は架空視されていますので、最近ではこちらが二代目に格上げ説がございます。その根拠とされるのが、名前の漢字です。 義通には弟がいます。里見左衛門佐実堯。両者の名前の最初の漢字をみると、〈義〉と〈実〉。義実となり、房総里見氏初代の名前と一致します。 これをして、近年の研究では、成義をとばして義通を二世とするそうな。説得力はありますが、でも、決定とされないのが、里見のミステリアス。 里見義通は、これまでの里見氏と大きく違いました。 なにが違うって? ふふふ、そうです。これまでの里見氏は、伝承から外れることの出来ない存在でした。しかし、義通からは、文献・棟札等々、実在が立証される存在なのです。 なんだか天皇家っぽくない? 天皇家も神話の匂いがプンプンしているのが、初代から九代くらいまでは、実在が立証されていない。みんな一〇〇歳くらいの長寿だしね。一〇代・崇神天皇から実在らしい気配が漂ってくる。 ただ、戦国時代初期ですからね。神話の時代とは違いますから、実在が見えてくれば、ハッキリと立場も見えてくる。 義通の事蹟、覗いてみましょう。 史料上の義通の初見は永正5年(1508)です。『北条五代記』によると、安西氏に対して下剋上を起こして、義通が安房を平定したとあります。房総の外から辛辣にモノ申すなら、義実の伝説は否定して、安西氏という主を討ち果たして台頭してきたというのです。北条氏も下剋上で成り上がってきた傾向があるから、里見も似たものだといいたいのでしょうね。 義通は弟の実堯に命じて、安房北部から上総国南部を攻略させました。そうして、正木通綱ら安房・上総に移り住んだ三浦氏一族を服属させたのです。 古文書などで確認できる、まさに里見氏出身の初代「安房国主」。それが、里見民部少輔義通でした。 文明3年(1471)に下総国本佐倉へ足利成氏の救援に向かう記録より、永正5年(1508)までの約30年間。里見氏についての記録はまったく不明です。ただしその間、里見義通が足利氏の祈願寺である鑁阿寺(栃木県足利市)に祈祷を依頼していたことが、史料で知られています。これは、義実以来、古河公方を主人としてきたことの不変性を意味していると考えられます。 永正5年、義通は安房国北条郷(館山市)にある鶴谷八幡宮を大旦那として修復しました。 鶴谷八幡宮は安房国内の有力な神を集めて祀った総社で、もとは国府があった府中(三芳村)に国府八幡宮としてあったものを、鎌倉鶴岡八幡宮を意識して、海に面している北条郷に移したものとされます。確かに、海から延びる参道は、鶴岡八幡宮の如し。 この大旦那という立場だということは、当時、里見氏が安房国を代表する立場になっているということを伺わせます。 総社の修復は、元来、国衙が国支配の象徴として行なうものであり、それを義通が行っている点に注目すべきと思われます。 鶴谷八幡宮を管理する那古寺21世住職・義秀。彼は義通の弟だと伝わっています。 安房国を代表する宗教を一手にすることは、国主となっていることを垣間見る材料と云って過言ではありません。 安房有数の日蓮宗の古刹・妙本寺。この妙本寺の裏山には、ちょっとした城砦がありました。永正11年(1514)、里見義通が安房北郡に討ち入りを駆けた際、弟・実堯を副将にして陣取った場所と伝えられます。この妙本寺と里見氏との関係は、数代後から、急速に太く密着していきます。 御巻数進上、目出度候、重而可有御祈候、恐々謹言、 三月廿八日 民部少輔義通(花押) 謹上御返報 (『鑁阿寺文書』) 里見家が、ようやく関東戦国史に躍り出た、のです。 ◆ ◆ ◆ (広告)少しだけ、まだヘルプ 夢酔の小説をベースとした劇団き楽座「萩原タケ物語」。3月に一件、依頼公演がほぼ決まったようで、これは大変有難いお話しです。小説家ではなく、舞台脚本家としての夢酔も、戸惑いつつ、万人受けしたことを安堵しております。 劇団き楽座では、今後の別演目を控えていることから、「萩原タケ物語」チームを確立するため、劇団員を募集しているとのこと。市民劇団ならではの気負いなき「き楽」を売りにしております。 興味のある方は、まず、ご一報ください。 殆ど主婦ばかりですが、老若男女は一切不問! 気楽な活動したい方、お声をください。 ☆ 劇団き楽座主催者 TEL&FAX:042-559-0470 それから。 萩原タケをもっと知りたい方。夢酔の話でよろしければ、講演、承ります。どしどしお声を掛けてください。早くもお声を頂けた団体さんの情報は、近くなりましたら公表もしくはご報告させて頂きます。 舞台のセット商品でも、ピンでも、どちらでも可です。こちらの連絡先も、劇団き楽座まで! でも、終わった小説がいつまでも尾を引いていく。これが、作品というものの重さなのかなと、近頃、夢酔は今更のように考えております。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.01.22 06:53:10
コメント(0) | コメントを書く |
|