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どもども。
開始からもうすぐ一ヶ月。 なんとか保っている自分を褒めつつ、今宵も房総里見氏を夢酔流の私見を交えながら、一緒に勉強していきましょう! ◆ ◆ ◆ 前回、里見氏三代目・里見民部少輔義通をちょこっと語りました。実在性についても触れましたね。 今回は、その実在性を裏付ける物品について、触れてみます。 鶴谷八幡宮。里見氏代々の帰依が厚い社殿です。ここには、その代の節々で棟札が納められるのですが、現存確認のなかで最古とされるのが、この里見義通のものです。 どのようなものか、ちょっと拝見~♪ ◇ 札表面上段 聖主天中天 願以此功徳 迦陵頻頻声 普及於一切 戒師釈迦牟尼如来 哀愍衆生者 我等与衆生 我等今敬礼 皆共成仏道 ◇ 札表面中段 大行事帝釈天王 大導師弥勒菩薩 碑文文殊師利菩薩 証誠大梵天王 諸行事普賢菩薩 戒行事観世音菩薩 ◇ 札表面下段 □ 今上皇帝千秋万歳天下泰平 □安全殊鎮守府将軍 源朝臣政氏武運長久 大檀那副師源義通 権別当熊石丸 永正五年 九月廿五日 (大勧進豊後入道□沙弥) □ ◇ 札裏面 奉行人 権□□弘□ 国衙奉行人 平通綱 大工隼人佐家吉 鍛冶雅楽助兼久 銀細工四郎左衛門佐国□ (弁瑜 教弁 宥次 頼泉 宥弁 秀慶) □ 弁永 (専祐) (秀清) □ □ ※ □は文字不明箇所 ※※ 文字サイズとかバランスとれないので、勘弁! ここで判ることは、人物の名前です。人の名前が特定できることって、ありがたいですよね。 源朝臣政氏。これは古河公方・足利政氏を指します。当時の古河公方を特定するだけでなく、里見氏が誰を担いでいたかが、ここで見えてくるのです。上杉ではなく足利、堀越公方ではなく古河公方。関東勢力図のなかで、里見氏の立ち位置を洞察できる訳です。 大檀那副師源義通。これは里見義通の存在を明確にしたものです。大檀那とは国主もしくは準ずる立場の役割であり、副師とは古河公方の副将という意味を持っています。まあ、副将は大袈裟としても、古河公方の代理として安房を統治する者という意気込みを表したのかも知れませんね。少なくとも、里見義通の実在を証明する物件といえます。 権別当熊石丸。鶴谷八幡宮は鎌倉の鶴岡八幡宮を模しています。鎌倉の別当職は足利氏や上杉氏といった、然るべき地位の子弟とされています。鶴谷八幡宮のそれは里見氏が就いています。 国衙奉行人平通綱。これは里見氏の歴史に欠かせぬ片輪ともいうべき正木一族のことを意味します。正木通綱と呼ばれた懐刀のような人物のことですね。 大工隼人佐家吉、鍛冶雅楽助兼久、銀細工四郎左衛門佐国□。歴史に名を刻んだ、いい仕事をした人たちですねぇ。こういうところに名を残すのは、職人冥利に尽きるというもんでしょうか。 この棟札から次回以降のテーマが見えてきました。 何回か分を、予告しておきますね。 ○「鶴谷八幡宮と那古寺」 ○「古河公方」 ○「正木氏発祥の謎」 豪華連続三部作が急きょ決まって、ちょっと嬉しいです。 里見家は漠然としたことが多いので、どこから手をつけたらいいのか難しいのが実情です。ここでお茶をある程度濁さないと、次の代に手を出せませんゆえ……(冷汗)。 ◆ ◆ ◆ (広告)少しだけ、まだヘルプ 夢酔の小説をベースとした劇団き楽座「萩原タケ物語」。3月に一件、依頼公演がほぼ決まったようで、これは大変有難いお話しです。小説家ではなく、舞台脚本家としての夢酔も、戸惑いつつ、万人受けしたことを安堵しております。 劇団き楽座では、今後の別演目を控えていることから、「萩原タケ物語」チームを確立するため、劇団員を募集しているとのこと。市民劇団ならではの気負いなき「き楽」を売りにしております。 興味のある方は、まず、ご一報ください。 殆ど主婦ばかりですが、老若男女は一切不問! 気楽な活動したい方、お声をください。 ☆ 劇団き楽座主催者 TEL&FAX:042-559-0470 それから。 萩原タケをもっと知りたい方。夢酔の話でよろしければ、講演、承ります。どしどしお声を掛けてください。早くもお声を頂けた団体さんの情報は、近くなりましたら公表もしくはご報告させて頂きます。 舞台のセット商品でも、ピンでも、どちらでも可です。こちらの連絡先も、劇団き楽座まで! 最近、思い出されたかのように、大人買いする方がいます。すばらしい!終わった小説がいつまでも尾を引いていく。これが、作品というものの重さなのかなと、近頃、夢酔は今更のように考えております。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.01.26 05:29:47
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