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計画停電もございますが、有事ですので協力していこうと思います。
前期里見氏の足跡を俯瞰するための作品として誕生した「冬の光」。準備稿のままお蔵入りしたので、稚拙な構成だったことは、作者がいちばん知っております。 このたびの東北・関東大震災で被災された多くの方々に、心より御見舞い申し上げます。 ◆ ◆ ◆ 今回連日でUPした「冬の光」という作品は、それ以前に新聞連載された「春の國」の終了を受けて、読者からの続編希望の声や、全国里見一族会会長・里見香華氏からの熱烈な想いを汲んで、熟さぬまま着手した修作のようなものです。「春の國」からみれば、続編というより黎明編という時代位置にあたります。 知っている方には公然のことですが、夢酔は現在、「春の國」以降の、里見家が滅びるに至る時代を1年がかりで取り組んでおります。やっと最終話に差し掛かったところですが、今回の震災にあたり、筆が止まっています。計画停電でブツッと行ったら困りますので。 この場を借りて、皆さんに伝えたい。 現在は平時に非ず、有事です。 平時のなかの生活支障と勘違いされて、ガソリン買い占めや米や牛乳に殺到される方が首都圏近郊に多い。結果、無駄な浪費に繋がっていますね。たいへん心苦しいですが、被災された方から見れば、恨めしい限りと思います。プロ野球もセリーグが強行姿勢をやりたそうですが、一般世帯の停電の意味がなくなります。 被災地の復興が、わたしたちの復興につながる。 mixiでも再三訴え続けているので、ちょっと鬱陶しい奴と思われていますが、これは本音です。 お見舞いの心を、みんなで形にしていきたい。 出来ることと、その機が熟すこと。そのあたり上手に見極めなければ相手にとっても迷惑になる。 難しいところですが、みんな、助け合いましょう。 話を戻します。 この「冬の光」に描かれたことは、すべてが史実ではありません。むしろ、点と点を試行錯誤して結んだ、その作業の成果と思っていただきたく存じます。何しろ里見氏そのものが、八犬伝によって虚実ないまぜになってしまった一族です。10年後には定説が更に二転三転しても不思議ではない、そんな存在です。そのなかで試行錯誤した成果、それが「冬の光」です。そのラストは、既に発表された「春の國」に接続するように作られています。その「春の國」もまた、ラストは次の準備作品「夏の潮騒(仮題)」につながっています。 四季を題材にしたことに、深い意味があるかと、たまに質問されます。 正直いうと、最初はありませんでした。 はじめて里見家を題材にした「春の國」という題名も、テレビ東京の旅番組を観ながら、なんとなく付けただけですし(苦笑)。内容も青岳尼事件のみをピックアップしただけ。 「話数、増やしてください」 連載が決まった房州日日新聞社さんからの要望で、倍の話数にし、里見義弘一代記になったのです。義弘を勇壮な武将像から恋愛にも疎い朴念仁な人物像にして、人間臭く描いたのが、「春の國」。挿絵を担当してくださいました山鹿公珠先生のおかげで、なんとか日刊連載を生き残ることが出来ました。今となっては懐かしい話です。 今回blogで紹介された「冬の光」は、里見氏にとっても遠い春の季節を描くと思い、そのなかの希望を探す物語をと願い、付けた題名です。ちなみに「夏の潮騒(仮題)」は、戦国終焉の時代にあって領民を照らした義頼・義康の生涯を描いています。ただ、人物的に分けたいものの時代背景がそれを許さないため、「秋の幻(仮題)」を第二章として附記しています。これは里見氏最後の当主・忠義を描いています。 里見氏の興亡を四季で表現すると、きっとこういうことなのだろう。 夢酔なりの気障な解釈です。 里見義堯の時代。 後期里見氏の時代のはじまりです。 犬掛合戦で北条を頼ったことを禊ぐが如く、その後の里見義堯の生涯は、徹底して北条氏と対抗することに終始します。時代は関東戦国史でもっとも苛烈な季節に移り変わります。 関東管領・上杉憲政は、北条氏の勢いに屈して越後へ逃亡します。 古河公方・足利晴氏は、北条氏に圧されてその姫を妻とし、その間に生まれた義氏に古河公方の座を奪われてしまいます。 事実上の関東の覇者をめざす北条氏康は、河越夜戦で勝利したのちは、破竹の勢いで武蔵・上野への拡大をめざすとともに房総半島支配をも窺います。 上杉憲政を庇護した越後の長尾景虎は、その養子となり、関東管領の名において三国峠を越えて不敗の進軍を続けます。この長尾景虎こそ、のちの上杉謙信です。 上杉謙信に匹敵する軍事力で関東進出を狙う甲斐の虎・武田信玄。 中原の雄として北条や上杉・武田とも対等に渡り合う坂東太郎・佐竹義重。 これら屈強の武将たちの狭間で、里見義堯はその子・義弘ともども、熾烈な攻防を続けていくのです。 Blogはこれより後期里見氏にスポットを当てて、皆さんと勉強していこうと思います。 ◆ ◆ ◆ お知らせ! 東北・関東大地震で、依然として、東日本各地に大きな被害が出ています。計画停電や通称〈ヤシマ作戦〉等、私たちに出来ることは、ルールに従って、進んで協力していきましょう。理性ある日本人ひとり一人、助け合い支え合いの精神を、どうかよろしくお願いします。去年までこのblogで扱っていた「聖女の道標」では、明治三陸大津波を題材にした場面もございましたが、それに酷似した状況が現在拡大しております。夢酔は日本赤十字に支援募金を行わせていただきました。ガソリンや食糧も買い占めせぬよう徹していますが、生きていくのに支障はございません。 皆さまもどうか出来る手だて範囲で、助け合い、支え合いが出来ますよう、心よりお祈りする次第です。 被災地の方々には、突然の天災です。ネット上では愉快犯により意図的に流言飛語が流されているようですが、厳に慎んでください。それと、不便という理由で、ガソリンや物資の買い占めも謹んでください。不安なのは皆おなじです。その米1キロ、そのガソリン1リットルが、被災地の人命を左右されます! 原発や余震等、予断は許しませんが、おちついて行動してください。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.03.20 14:15:24
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