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八犬伝じゃない里見の歴史、みんなはどこまで知ってるかな?
さあ、一緒に追いかけてみましょう。 時は戦国ただなかへ、いざ、出陣。 滝田の青墓 今回も、回顧録です。 2008年秋、房州日日新聞社にて「春の國」の挿絵を担当されている山鹿公珠先生と打合せするため、館山入りしました。先生は前半の挿絵を一気に書き上げ、後半のイメージを掴むため、急きょ顔合わせした次第。当時、8月から連載をはじめておきながら、恥ずかしながら、挿絵画家と初顔合わせで、恐縮しきりです。 このとき、房日の記者さんに、地元ならではのフットワークと行程で、いろいろと里見スポットを案内して頂きました。 やはり余所者より地元の土地勘は強い。 なんだ、こんな近道あったのか。新発見だらけです。主に富浦から三芳方面を巡って、館山市内に戻る道順です。 富浦の光巌寺は里見義頼の菩提寺。 興禅寺は青岳尼の菩提寺。 そして三芳の延命寺は里見家累代の菩提寺。 夕方前ですが、お構いなしにお墓散歩です。記者さんは富浦の方だから、おおよそが御馴染の場所なんですね。ここの住職は先輩、てな感じで。 岡本城にも登りましたが、むかしはデートスポットだったそうです(笑)。あっ、云っちゃった。 犬掛は前期と後期の里見家の分水嶺。 このあたりは既述された「冬の光」のクライマックスで描いております。 この犬掛の地も、案内してもらいました。 畦道のように狭いところを車で入り、里見義通・義豊の伝墓所や古戦場碑を案内して下さいました。記者さん曰く、すぐそばに里見八犬伝にまつわる〈八房が狸の乳で養育された伝説〉の像があると教えてくれましたが、ここではスルーです。なんてったって、記者さんは史実じゃない虚像の里見八犬伝を快く思っていないんです。まあ、それが御蔭で、夢酔の持ち込みが陽を見たんですが。 この犬掛~滝田にかけては、里見の史跡が豊富です。下手な開発がされていないこと、これが一番の要因ですかね。 ついでながら、山鹿公珠先生のギャラリーは、滝田城の麓です。 いつか、いま流行りの山歩きをされたお方がいましたら、そのついでに、ぜひお立ち寄りください。近くに道の駅三芳村がありますが、そこでも先生の作品を展示販売されていますので、御参考なまで。 ○ ギャラリーsfk http://www.mboso-etoko.jp/ttbako/07.html ○ 道の駅 三芳村 http://www.ktr.mlit.go.jp/chiba/roadi-area/riyou/station/02.htm さてさて。 ここで終わってしまうと、題名が霞んでしまいます。本題に入らせて頂きます。 この青墓なるもの、聞き慣れない単語と思います。夢酔もこのとき初めて知りました。 記述がございますので、転記します。 滝田の青墓 南房総市下滝田芝台の県道脇山裾にある。 この墓は下滝田芝台県道わきの山裾にあり、ここで切り死にした「岡本頼重」の供養碑である。「安房誌」には、「岡本頼重」墓として掲げられ、犬掛(滝田)合戦の時、里見義豊の勇壮無類の忠臣、岡本四郎頼重が大鎌槍の強敵「正木大膳」と戦い、ここで壮烈な戦死を遂げた。この時、通り合わせた日蓮宗の僧によりこの墓は出来たと書かれている。しかしこれは時代が80年もずれているので『安房志』等の伝承の誤りで、「頼重」は義豊の家臣ではなく十代「忠義」の家臣で,慶長16年6月13日、館山より急用にて、地行所の保田に向かう途中、主君「里見忠義」の手の者たる乱波14人と、不慮の事故を起こし討ち死にしたという。その供養碑が「滝田の青墓」である。 高さ45cm幅38cmの青黒色の峯岡石で出来ている。碑面には右に「岡本四郎兵衛頼重三十二歳」 中央に「南無妙法蓮華経 蓮乗」左に「慶長第 十六辛亥六月十三日」と刻まれている。 (市指定文化財) 記載文書 「南房総市エコツーリズム資源調査・第4章 三芳地区(旧三芳町)」より 青墓とは、岡本四郎兵衛頼重の墓石のことだったんですね。 電子書籍「富浦の昔ばなし 第二集」でも、そのあたりを知ることが出来ます。これは抜粋しませんので、アドレスでご参考に。 ○ 電子書籍「富浦の昔ばなし 第二集」 〈名刀の書き付け〉 さて、岡本四郎兵衛頼重には御子孫がおられます。400年、一族を絶やさず脈々と続くことは、たいへんなことと拝察します。その時代毎の国難にも負けることなく、頭の下がる想いです。 御子孫のことは、過日、房州日日新聞にて報じられました。 記事については、こちらを参照ください。 ★里見氏八代義頼の指南役・頼重 歴史はるか 四百年の遠忌 http://www.bonichi.com/News/item.htm?iid=3888&TXSID=59b7cee3bf450c6dbe4cc6a9a3cf3491 さて、「南房総市エコツーリズム資源調査」の抜粋を読んで、気がついた方はいたでしょうか。夢酔は「冬の光」で、この岡本四郎兵衛頼重を登場させてしまったのです。『安房志』のように、正木大膳と戦わせてしまいました。 えっ、気づいていない? しまった……黙っていればよかった。 この回顧録に挙げられた史跡巡りで、当然、記者さんにご案内をいただき青墓に立ち寄らせて頂いたのは、いうまでもないことにございます。 10月1・2日は南総里見まつりです。 夢酔もぜひ、今年は伺いたいと考えております。皆さんとお会いできたら、いいですね。 このお祭りは、恥ずかしながら一度も足を運んだことがございません。 ゆえに、心より楽しみにしております。 ◆ ◆ ◆ 戦国武将里見氏のNHK大河ドラマ放映を目指す「里見氏大河ドラマ実行委員会」が組織されています。里見氏終焉の地である鳥取県倉吉市、里見氏発祥の地の群馬県高崎市、そして館山市で、NHK側にドラマ化を働きかける運動を行っております。 「2014年に里見氏の物語をNHK大河ドラマで!」 皆さまの温かいご声援をお願いします。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.07.27 05:41:23
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