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テーマ:好きなクラシック(2282)
カテゴリ:コンサート感想
プラハ国立歌劇場公演「アイーダ」を観てきました。
このオペラはあらすじも分かり易いし、ステージも豪華だし、 私のような初心者向けだと思いました。 古代エジプトの王宮が舞台なので衣装も 照明もゴールド!のイメージでした。 衣装はエキゾチックで、ヒカリものにも凝っていました。 有名な凱旋行進曲の場面では総勢100名近くが ステージに上がり「この国に栄えあれ」と大合唱をする中、 三角関係にある王女とラダメスとアイーダは、 「私は1日で欲しいものをすべて手にした」 「この愛を手にすることができないのなら王冠などいらない」 「私に残ったのは苦しい思い出だけ」 とそれぞれの思いを歌っているのでした。圧巻でした。 前半では闊歩していた王女、うつむき加減に 愛を表現していたアイーダが後半では逆転。 照明も月明りをイメージしてか、ブルーを基調にしていました。 「祖国のために」と愛する者へのスパイ行為を働き 「私の祖国へ払った代償はなんと大きいことか」と嘆くアイーダ。 そのアイーダに機密を口走ってしまった軽率な行為を悔い、 「アイーダを忘れるのなら命を助けるから、お願い」 と乞う王女の言葉に耳も貸さないラダメス。 王女は愛する者を断罪する苦悩にうちひしがれる。 彼女にできることは祈ることだけ。 そしてアイーダは「死」をもってラダメスへの愛を貫く。 それぞれの思いが持つエネルギーが、実らぬ方向にしか向けられないのは、見ていて胸が苦しくなりました。 それぞれの愛の形は純粋であり、その形でしかあり得ないので、余計にそう思ったのでした。 それにしてもオペラは贅沢です。ゴージャスです。 オーケストラ、ソリストの共演、バレエ、 演劇の要素がいっぺんに楽しめます。 そして、人間の声に勝てる楽器はないと思います。 オケが100人近くで演奏してて、 合唱隊がコーラスしていてる中でもソリストの声が届き、 ホールの空気が震えるのですから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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