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November 28, 2006
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カテゴリ:♪本の覚え書き♪



どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。それが生きることだ。財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くしたという女子高生だった。


『誰か』で登場した杉村さんの再登場です。
『誰か』の時にも「彼は探偵になるのかしら」と思ったのですが、今回の作品を読んでいてその思いはさらに強くなりました。でも読了して少し落ち着いて考えてみると「大企業の広報で、その有名会社会長の娘を妻に持つのにとっても無欲でやさしい人」という設定がとてもよいのです。だから安易に会社を辞めず探偵のようなことは今のまま続けていくという設定でいって欲しい…と思うのでした。

『名もなき毒』とてもうまい題名でした!
まさに毒を使った一つの事件から始まりますが、読んでゆくうちにいろいろな形の毒が語られてゆくのです。
私たちはいろいろな毒に囲まれているのだなぁと考えさせられました。

そんな話の中でも杉村家はとても幸せそうに語られています。しかしこの幸せは夫である杉村さんが問題を問題として捉えず、それぞれの家族を愛しているから幸せでいられるのだと思いました。

身分違いで自分の親から縁切りの話がされて、心配しつつも孫にも会いに来ないような状態は大問題なわけで、こういう状況がドラマ化されて語られることはよくあることです。
しかしそれぞれが思いやりでつながり、「問題」として悩んでいなければ幸せでいられるのですね。

話がそれましたが、この本は現在(いま)の私たちの生活がいかに危ういものの上に置かれているのかが丁寧に語られています。
そして読み終えたとき一筋の希望をみつけられるという、宮部さんらしい展開となっていました。



名もなき毒…再読したくなる本でした。





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Last updated  December 3, 2006 04:56:52 PM
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