カテゴリ:読書
『古代の鉄と神々』
著者 真弓常忠 ちくま学芸文庫 2018年7月10日 砂鉄による磁鉄鉱の精錬技術の普及の前、弥生時代に褐鉄鉱を精錬する技術の存在を認め、その痕跡を神社、祭神、地名などから追跡。 「六 五十鈴川と鉄」 から 「九 修験道と鉄」 は多少土地勘があることもあり、一気に読むことができた。三重、奈良、和歌山の寺社の有名所が並んでいる。 朱(水銀)の含有率を活用した論証・推論は説得力がある。 Webによる幅広いデータ収集が可能な現在であれば各地の研究者を募って、中央構造線以外に関しても鉄分、銅分の含有率など自然科学面のデータを収集し活用できると、論証がより確かなものとなると思う。 倭鍛冶と韓鍛冶(百済系、新羅系)については、自明の如く記載されているので、他で調べるしかなさそうだ。日本史の知識が少ない私は、少々説明が欲しかった。 目 次 増補改訂によせて はしがき はじめにー稲つくりと鉄 一 鉄穴の神 二 鈴と鐸 三 鉄輪と藤枝 四 銅鐸・銅剣・銅矛と産鉄地 五 倭鍛冶と韓鍛冶の神々 六 五十鈴川の鉄 七 紀ノ川と鉄 八 太陽の道と鉄 九 修験道と鉄 一○ 犬と狩 一一 蛇と百足ー鉄と銅 むすびー豊葦原の瑞穂国 文庫版あとがき 解説(上垣外憲一) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年06月02日 21時16分46秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書] カテゴリの最新記事
|
|