テーマ:電気自動車(295)
カテゴリ:読書
『電気自動車 EVウォーズ』
著者 永井隆 日本経済新聞社 2018年5月24日 ガソリン内燃機関で発展し継続してきた自動車産業が、世界的なEV化で初めて大きな転換期を迎えた。 変革期、過渡期には絶対的正解は存在しない。 本書は、近未来に迫ったEV社会にむけて、EVの開発の過程で「正解」を求めて模索を続ける人々の姿を、同時代的な視点で活写している。 EV用車載バッテリーの情報も豊富。 目 次 はじめに 第1章 薄氷上のブレークスルー 第2章 突然の量産宣告 第3章 電力を”マネージ”せよ 第4章 緊張の試乗会 第5章 人間と自動車の関係を変える 第6章 それぞれの挑戦 最終章 ”EV社会”はすぐそこに おわりに P59 EV用の電池に求められる技術的要素は、「大電流を取出せる、シール(密閉)、絶縁の3つ」(当時の日産幹部)だった。 P123 …繰り返すが、容量が増えるほどに内部温度は上昇する。高容量化とは熱との戦いでもある。 セパレーターは150度前後で燃焼してしまう。また、電解液そのものも可燃性である(エーテル系の有機溶媒にリチウム塩を溶かした材料)。 自動車メーカーの電池技術者は説明する。 「ガソリンのように爆発はしないけれど、電解液は灯油のようなもの。合成樹脂のセパレーターも可燃財。したがって、そもそもリチウムイオン電池とは、燃えるものなのです」 実は正極の酸化物も、おおむね熱には弱い。 P203 南郷村や奥只見地方といった山深い過疎地では、食料品などを売る移動販売車が活躍していた。ただし、冷凍品は扱えなかった。冷凍庫を積むと多くの電力が必要となり、ガソリン車では発電量に限界があったのだ。この点、e-NV200ならばリーフと同じ24キロワットアワーの容量があり、冷凍品も扱えるようになった。 P206 また、13年秋、日産は米カリフォルニア州で自動運転を各国のマスコミに順次公開する。同時に、グローバルデータセンターの存在も明らかにした。 P207 また、日産は明らかにしていないが、初代リーフを展開する過程で、電池を供給するセカンドソースとして韓国のLG化学が入ってきた。電池の形状はAESCと同じラミネート型(ラミネート型でなければ、リーフには載らない)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年08月30日 20時00分07秒
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