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カテゴリ:外来診療一般
しばらく前のことですが、「ちょっとの時間だからと思って保護メガネをせずに溶接の仕事をしていたら、目に激痛が走って涙が止まらなくなった」との訴えで患者様が来院されました。
早速眼を拝見すると、
黒目(角膜)の表面に細かい傷がたくさん入ってしまっています。これは電気性眼炎(でんきせいがんえん)といって、電機溶接の人工光源から出るUVC(波長が非常に短くて眼に有害な紫外線)によるものです。
紫外線にはUVA(長波長)、UVB(中波長)、UVC(短波長)の3種類があるのですが、このUVCは太陽の光には含まれていないものの一番有害なのです。
治療は混合感染予防のための抗菌薬や抗炎症薬の目薬で行い、元々自然軽快傾向があることもあってすぐに改善することがほとんどですが、治るまではかなり強い眼痛を伴います。なので、皆様も溶接の作業をする時には必ず保護メガネをするようにして下さいね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.12.19 12:08:45
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