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テーマ:大好きな映画(8)
カテゴリ:アメリカ映画
怖かったァ~ッ! 凄かったァ~ッ! 名子役として一世風靡した妹ジェーン。しかし、成長後は仕事も無く、逆に姉ブランチは遅咲きながら実力派女優として名を馳せていた。そんなある日、ブランチが交通事故で下半身不随となってしまう。 時は過ぎ、二人は古い屋敷に人目を忍んで暮らしていた。孤独な中、ジェーンはアルコール中毒になり、奇行が目立ち始める。そして・・・ ベティ・デイヴィスの有名な作品です。でも、私何にも知らないで観てしまいました。まさか、こんなに恐ろしいサイコサスペンスだとは思いもせずに・・・ 『ミザリー』はこれを基にしてるんじゃないか、と思うような展開ですから、動けない姉に対するジェーンの行為はどういうものか想像できるのではないかと思います。おそらく、後のサイコサスペンスやホラー物に多大な影響を与えたのではないでしょうか。 姉妹を演じる2人の女優の演技が凄い。 ブランチ役のジョーン・クロフォードは、車椅子生活でままならない身体と、そこへ来てジェーンからの恐ろしい仕打ち。我慢をし恐怖に慄きながら、時にその恐怖や不安を爆発させる。それも普通に爆発させはしないのです。彼女の顔が震えを感じているのを見て取れるような。 そして、とにかくジェーンを演じるベティ・デイヴィスの怪演には、怖いもの見たさの、途中からずっと目を離せなくなり、長い作品ですが一気に見てしまったという印象。とんでもないものを姉のおかずに入れたり、電話を引き抜いたり、そういうのは朝飯前。おまけに姉の声色を使って騙したり。悪知恵の働くアル中患者。ブランチをいたぶり、しまいにはレスラーばりのパワフルキック。コワイですゥゥゥ。 ジェーンは被害妄想も進み、あの特徴のある大きな目は半ば狂った状態で更に大きく見開かれ、白眼が強調されてその形相は恐怖を倍増させます。精神的に、肉体的にブランチを虐待し、顔は恐ろしく老け顔になりはっきり言って醜い。心根が腐っていると見かけまで悪くする、そういう恐ろしい顔になっているのです。何もかも怖いジェーン。まだCGなど無かった時代にこれだけ醜悪な顔を作るのはさぞ難しかったのではないか、と思うのですが、同時にデイヴィスの演技がその顔を作り上げたとも言えます。 こんなに圧倒されるのは又別の理由もあり、彼女が白塗りの顔にヒラヒラフリルのワンピースを着、幼き頃に自分に戻って歌い、踊るシーンが圧巻。それはおどろおどろしいのだけど、いつもと全く違った柔らかい表情で、白黒の映画なのに彼女の紅潮した顔色が見えるかのよう。別の意味で怖い。恐るべしベティ・デイヴィス。 姉妹の確執を描いていますが、ブランチは何故もっと強く出ないのか、とかジェーンはあんなに姉を嫌っているのに何故世話をしているのか、等と不思議に思っていたことがラストで解決します。そして、それを知ってからのジェーンの変貌ぶりが見事。今までの醜い顔がうそのように美しく、そしてアイスクリームを注文する時の表情がいじらしい。思いもしなかったラストとジェーンの変貌に、何だか涙が出そうになってしまいました。 ジェーンの残虐さが強調されているけど、本当に残酷だったのは・・・ 同じ職業であるが故に、姉妹であるが故に、お互いのジェラシーもついて回って一時も忘れる事が出来なかったのかも。 いろんなシーンでの演出は素晴らしく、脚本も練り上げられているという印象でした。 見るのにエネルギーが要る映画ですが、これは面白かったです。 そして、「ベティ、あっぱれ!」 WHAT EVER HAPPENED TO BAYBY JANE? 1962年 監督:ロバート・アルドリッチ 脚本:ルーカス・へラー 出演:ベティ・デイヴィス、ジョーン・クロフォード、アンナ・リー、ヴィクター・ブオノ 他 何がジェーンに起ったか? / ベティ・デイヴィス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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ほんとにリラ11さまの記事…笑笑笑です
この作品チラと観た微かな記憶が… ヤッパリ白黒だったんですよね! もう一度観てみたい様な 観るのが怖い様な…笑 でも昔の作品の中には脚本がシッカリしている事で 現代でも充分堪能出来る作品が確かにありますね (2009.06.25 20:53:48)
すごーく観たくなりました♪
リラさんアッパレ!! でございます。 さっそくレンタル予約しようっと。 「ミザリー」に似ているなんて、、すごそうですね。 私は読みながらポランスキーの「反撥」も思い浮かべていました^^ (2009.06.26 22:43:53)
こんばんは。
コワイですね~~ ホントに コワイですね~~ でも最後は素敵でしたね~~~ などと淀川先生の語りが浮かんできました(笑) 偶然、こちらでも怖いお話でしたね。 最近のホラー系の映画はとても観れたものではないと思うんですが・・・・ 昔のこういったサイコ系は、映像に頼ることなく、シナリオと演技で魅せる・・・だから古くならない・・・強みかな? S&Gの日記にたくさんのコメントありがとうございました。 そんなにお好きなら コンサート・・・お誘いすればよかった? 今となっては・・・・ですね(笑) 今日はマイケルが逝ってしまいました。 全然違うけど、彼も私の歴史に大きく足跡を残したひとりでした・・・・残念ですね。 (2009.06.26 22:50:26)
Mariaさん
脚本が良いです。そして又演技が巧いので、どんどん引き込まれて見てしまう、と言った感じです。 白黒で女優も30年、40年代に活躍した人たちなのでもっと前の作品かと思っていたら、意外にも62年なのです。 (2009.07.04 16:27:08)
はる*37さん
>「ミザリー」に似ているなんて、、すごそうですね。 >私は読みながらポランスキーの「反撥」も思い浮かべていました^^ 『反撥』とはちょっと又質が違うかな…あれも怖かったですね~。 私は『ミザリー』を思い浮かべました。キャシー・ベイツもド迫力でメッチャ怖かったですが、ベティ・デイヴィスもモノクロ映画のせいか怖さが強調されているようにも感じました。 (2009.07.04 16:30:14)
ヤスカイさん
>こんばんは。 > >コワイですね~~ >ホントに コワイですね~~ > >でも最後は素敵でしたね~~~ > > >などと淀川先生の語りが浮かんできました(笑) 淀川さんの名語り口、懐かしいですね。本当にそんな感じで仰りそうです。 >昔のこういったサイコ系は、映像に頼ることなく、シナリオと演技で魅せる・・・だから古くならない・・・強みかな? やっぱりシナリオがいいのでしょうね。 > > >S&Gの日記にたくさんのコメントありがとうございました。 >そんなにお好きなら >コンサート・・・お誘いすればよかった? >今となっては・・・・ですね(笑) 実際に観て、聴いたらちょっとガックリって事もあるかもしれませんが、紹介してくださった動画を見る限りそんな心配はなさそうでしたね。 > >今日はマイケルが逝ってしまいました。 >全然違うけど、彼も私の歴史に大きく足跡を残したひとりでした・・・・残念ですね。 いや~、やっぱりショックでした。ジャクソン5時代から、特に彼の十代の頃や80年代半ば位まではよく聴いていましたし。それに同世代ですしね。 寂しいと感じると同時に、素晴らしい歌やダンスをいっぱい残してくれて、私たちは今後も彼の作品をずっと見て、聴いていくのだろうと思いました。 こういうスーパースターって、エルヴィスやジョン・レノンも何だか急に逝ってしまいますよね。 ----- (2009.07.04 16:37:53)
他ならぬリラさんがこの映画を今までご覧になっていなかったのがすごく意外かもしれません。
ミザリーより前に「裏窓」ですね、このシチュエーションは。 同じ系譜を引いた作品かと思います。 この頃の映画で今も残ってる物って、結局どれも名作なんですよね。 (2009.07.05 23:50:07)
せしるんさん
>ミザリーより前に「裏窓」ですね、このシチュエーションは。 動けないシチュエーションは「裏窓」の方が前でしたね。 動けない、いたぶられるジェームズ・カーン=クロフォード、暴力を振るう恐ろしいキャシー・ベイツ=デイヴィス に見事に当てはまります。 私には、モノクロっていうのが余計に怖かったです。 (2009.07.10 15:36:15) |
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