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2011.05.08
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池上彰『そうだったのか!アメリカ』
~集英社文庫、2009年~

 集英社文庫になっている、池上彰さんの「そうだったのか!」シリーズ(?)第4弾です。
「はじめに」で、アメリカに対するアンビヴァレントな感情を書かれているのが印象的でした。
 本書の構成は次のとおりです。

ーーー
はじめに
第一章 アメリカは宗教国家だ
第二章 アメリカは連合国家だ
第三章 アメリカは「帝国主義」国家だ
第四章 アメリカは「銃を持つ自由の国」だ
第五章 裁判から見えるアメリカ
第六章 アメリカは「移民の国」だ
第七章 アメリカは差別と戦ってきた
第八章 アメリカは世界経済を支配してきた
第九章 アメリカはメディアの大国だ
オバマ以降のアメリカ

アメリカ合衆国国家
第二次世界大戦以後のアメリカ合衆国大統領たち
主要参考文献
ーーー

 読了からしばらく時間が経っているので、大した感想は書けませんが、簡単にだけメモをしておきます。
 上記の構成のとおり、アメリカを9つの視点から論じます。
 冒頭に「宗教国家」の章を持ってきて、アメリカに通底する「アメリカ=新たなイスラエル」「アメリカの拡大=明白な天命」という考え方を論じることで、その後の章の理解がしやすくなっています。ヨーロッパから移住してきた人々が、先住民を制圧しながらアメリカを開拓していったとき、彼らはその行為を「天から与えられた使命」だとして正当化していました。このことは、その後のアメリカの(場合によっては矛盾のある)行為を考える上でも参考になります。
 矛盾の例として、保守的キリスト教徒たちは、避妊を禁じる考え方をとっていますが(「汝殺すなかれ」に反するため)、そのために、中絶手術をする医師を殺すという事件もあったとか。池上さんがおっしゃるとおり、「殺すなかれ」の戒律を守るべきだといいつつ、自分たちはその考え方に反する人を殺すという矛盾があるのですね(33-34頁)。
 などなど、考えさせられる点も多く、そしてもちろん分かりやすい一冊でした。
 それぞれの章の最後に、章のまとめが付けられているのも嬉しいです。

(2010/12/12読了)





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Last updated  2011.05.08 15:15:55
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