カテゴリ:本の感想(は行の作家)
古川日出男『アラビアの夜の種族』 ~角川文庫、2006年~ 古川さんの本を読むのは、これが初めてです。 文庫版で全3巻。とにかく壮大で、そして途中から物語にぐいぐいと引き込まれました。 簡単な内容紹介(ほぼ意味をなしませんが)をメモしておきます。 ーーー ナポレオン軍が攻めてくる少し前―。支配層の一人、イスマイール・ベイの忠実な家臣、アイユーブは、ベイに対して、ある秘策を持ちかける。軍事力ではナポレオン軍に勝つ術はない、しかし、歴史上重大な役割を果たしてきた『災厄の書』を献呈しよう、というのである。 そして夜ごとに、夜の種族による語りは行われ、書記たちは丹念に美しい本を作っていく。 まずは、稀代の妖術師、アーダムの物語…。 そして、3人の主人公たちの物語は次第に交錯していく。 ーーー 書物の災厄に巻き込まれるような、くらくらした感覚も味わいながら、とにかく楽しく読み進めました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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