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2023.04.29
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松本清張『砂の器(上・下)』
~新潮文庫、1973年~

 あまりにも有名な松本清張さんによる長編推理小説です。

―――
 蒲田駅操車場で、男の死体が発見される。死体の顔はめちゃくちゃにつぶされ、また、線路に乗せられており、駅員が気づかず電車が出発していたら、つぶれる状態にされていた。
 駅近くのバーで被害者と思しき男性と若い男性が話しているのが目撃されていた。被害者は、ズーズー弁をしゃべる特徴があったが、一緒にいた男性は顔を見られないようにしていて、特徴がつかめなかった。
 そこから、警察の捜査は難航する。二人が話していたという「カメダ」という言葉が唯一の手掛かりだったが、有力な被害者の身元もなかなか判明しない。
 警視庁の今西刑事は、若い吉村刑事とコンビを組み、任意捜査に切り替わってからも、この事件の真相を追い続ける。
―――

 その後も、被害者特定後も、被害者は故郷で善人として評判で、恨みを買われるような背景が全く見当たらないと、捜査が進んでも行き詰ってしまうことがしばしばです。さらには、今西刑事が重要とにらんだ関係者が次々と謎の死を遂げて行ったり、既存秩序を批判する若い文化人たちの集団「ヌーボー・グループ」のメンバーが不審な動きをしたりと、果たしてどのようにそれらが関わってくるのかも読みどころです。
 電車の窓から紙吹雪を飛ばす女性のエピソードから一気に事態が進展し、先にも書きましたが、一進一退の調査状況にわくわくしながら読み進めました。
 一つだけ、本編ではありませんが、解説にかなり犯人の背景が書かれていたのが残念というか(時代なのか、謎解きに重きを置いていないのか)びっくりしましたが、本編を読んでから解説に目を通してよかったです。先に解説を読んでしまう方は本編の面白さがかなり減ってしまうのでは…。
 ともあれ、物語は ラストも好みで、良い読書体験でした。

(2023.01.03読了)

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Last updated  2023.04.29 10:16:34
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