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2024.02.03
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京極夏彦『塗仏の宴 宴の支度』
~講談社ノベルス、1998年~

 百鬼夜行シリーズ第6弾(の前編)です。
 それでは、内容紹介と感想を。

―――
「ぬっぺっぽう」昭和28年5月。関口巽は、カストリ雑誌編集者・妹尾の紹介で、光保という男の相談を受けることとなる。光保によれば、15年前に駐在として派遣された村が、なくなってしまっているという。その村一番の屋敷では、関心を持って調べていたのっぺらぼうに関する文献なども見たという。現地を訪れた関口は、郷土史を研究しているという堂島と出会い、ずっとその村に住んでいるという老人から、光保のいう村は存在しないと聞かされるが…。
「うわん」朱美は、首をくくろうとしていた青年―村上を助けた。「みちの教え修身会」に入会しているという村上は、何かが欠けているようだと話し、その後も何度も自殺を試みる。一方その頃、まちでは成仙道という団体の信者になるよう勧誘する男が現れ、次第に信者が増えていき、奇妙な雰囲気が漂い始めていた。なじみの薬売り、尾国に、
「ひょうすべ」京極堂の同業者・宮村は、知人の女性―加藤麻美子からの相談を持ち掛ける。彼女は、祖父の記憶が、「みちの教え修身会」に消されているのではないか、と疑っていた。幼い頃、祖父と歩いているときに見かけた奇妙な男を、「あれはひょうすべだ」と言っていたはずの祖父が、一切その記憶がないという。
「わいら」韓流気道会は、手に触れず、気によって相手を倒すという怪しげな古武術の一派だった。中善寺敦子は同会を取材して客観的に記事を執筆したつもりだったが、同会は激怒。ある日、未来が予知できると評判の華仙姑とともに、同会のメンバーに襲撃され、怪我をしてしまう。一方、彼女たちを助けたのは、条山房という漢方薬局の人々だった。落ち着いたのち、敦子は華仙姑のことが何か分かるかと、榎木津探偵の元を訪れるが…。
「しょうけら」漢方の先生が開く長寿延命講に参加している三木春子は、工藤という新聞配達員から、生活のすべてを赤裸々に記されて手紙をよこされたと、木場刑事に相談する。霊感で有名な藍童子に相談もしているというが、窓にも目張りをし、一日中監視ができないはずなのに、なぜ工藤は詳細な春子の生活を記してくるのか。
「おとろし」織作茜は、遠縁にあたり製鉄会社重役の羽田隆三から、羽田が立ち上げた徐福研究会で働いてほしいという。一方茜は、織作家に伝わる2つの神像を奉納するのに適した場所を知るため、京極堂の友人で大陸の妖怪研究を進めている多々良勝五郎から助言を受ける。
―――

 壊れてしまった関口さんの回想をはさみながら、ゆるやかにリンクしている中編6編が収録されているという構成です。
「わいら」で、敦子さんと京極堂さんの幼い頃の家族事情が描かれていること、また「おとろし」で多々良先生が登場するのが興味深いです。
 今回は上巻ということで、感想はあまり書けず、どちらかというと内容紹介のメモ的な記事となりました。

(2023.10.15再読)

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Last updated  2024.02.03 16:58:42
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 のぽねこ@ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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