カテゴリ:紀行
2007年8月12日(日)
目が覚めると8時過ぎ。 おっと、杭州駅発上海行の電車は9:55出発だぞ。 急がなくては。 8時半に部屋を出て、チェックアウトの手続き。 この時間は、他のお客さんも、手続きをする人が多いので、 混んでいます。 フロントのお姉さんが英単語をぽつぽつ話してくれて、 無事、手続き完了。 高級ホテルは分かりませんが、 中国の安いホテルはデポジット制になっているようで、 チェックイン時に、多めに払って、 チェックアウトの時に、返してもらいます。 9時にホテル発。 朝は、自転車やバイクが多いようです。 30分近くかかって杭州駅に到着。 すっごい、人の数。 朝ごはんを食べる暇もなく、 出発するホームを探します。 電光掲示板に、ものすごい列車の数。 しかし、新幹線のD○○という番号が見当たりません。 あ~、どうしよう。 発車まで、あと20分くらいしか時間がないんだよぉ。 とりあえず、歩き回ってみましたが、 9:55上海行らしき掲示がない! 乗降客でごった返していて、駅員も見つかりません。 また額に汗がびっしょりです。 どこの国も、首都の交通は分かりやすくても、 地方都市は外国人にとって分かりにくいんだなぁ。 もう一度、駅の入り口にもどってみよう。 すると、新幹線に乗るお客さん用の、高級な待合室が、 あるではありませんか。 あ~、助かった。 待合室に入るとすぐに、ゲートが開き、 ホームへの誘導が始まりました。 中国の新幹線は、今年の4月に開通。 国外の技術を導入して、主に中国で生産。 主要提携先はカナダ・ボンバルディア社、川崎重工業、 独シーメンス社、仏アルストム社。 乗ったのは、ちょうど、川崎重工と提携したタイプで、 日本の新幹線と同じ形です。 乗り心地も、日本の新幹線と同じように、ゆれが少なく、 かなり快適。 上海南駅まで1時間半くらいで着いてしまいうんですから、 大変便利です。 それにしても、中国沿岸部に住んでいる方々、 日本とあまり変わらない生活ですね。 車内では、サラリーマンがノート型パソコンを広げたり、 若者が、ウォークマンを聞きながら、 流行の歌手が載っている雑誌をめくっていたり。 車窓から見える家も、新しいものばかりです。 上海南駅に着きました。 ここは、できたばかりの駅で、 昔からあった上海駅からは、 地下鉄で20~30分のところにあります。 降りると、一つの階段にお客さんが殺到。 えっ、こんな広いホームに、こんな狭い階段が一つ? 駅舎は、まるで未来の都市にあるような立派なものなのに、 経済合理性にのっとっていなく、使いづらいのは、 社会主義国家であるからでしょうか。 予約してあるホテルまでは、地下鉄に乗って、 その後、清朝の時代から栄える繁華街を通って、 川沿いに石でできた西洋風の建物が並ぶ、昔の金融街の その裏手のぼろぼろの路地の一角にあります。 なぜ、こんな場所を選んだか。 それは、日本でいう幕末。アヘン戦争で清は負けて、 欧米列強が、上海に進出しはじめたと聞き、 高杉晋作が鎖国中にも関わらず、上海に密航し、 現実を見に行った話。 そこで中国人が、奴隷のように扱われている姿を見て、 彼が倒幕の決意を固めたと言われています。 彼が見たのは、この辺りの地域だったでしょう。 途中、お腹がすいてきました。 そういえば、もう1時を過ぎているのに、朝から何も食べていない。 繁華街を見回してみると、ローソンがありました。 ここで水3元(約48円)と、おにぎり2.5元(約40円)を購入。 おにぎりの具は、鶏肉とマヨネーズをあえたもの。 上海のホテルは、さすがに英語が通じ、スムーズにチェックイン。 お客さんは、白人のバックパッカーと、 中国各地からの若い旅行客が多いようです。 さ~て、上海をじっくり見に行こう。 まずは近くの旧金融街。 南米チリの首都、サンチアゴに似ています。 おそらくこの町並みは20世紀はじめにできあがったのでしょう。 そして、川の堤防に上って、対岸の新しいビル街を見ると、 うぉー! ここは、どこの星だ? ドラえもんで見た22世紀か? どこの映画の1シーンだ? 円形のビルに、そびえ立つタワー、ビルの数々。 そこには近未来の都市の風景がありました。 その対岸に行くには地下通路を通ります。 そこに未来の路面電車のようなカプセル型の乗り物があり、 35元(約560円)も払って乗ると、 対岸まで1分くらいで到着します。 対岸に着いてから、近未来の東京タワーのような東方明珠塔に 上りました。高さ468メートル。 エレベーター代と中の施設の見学料金も合わせて 100元(約1,600円)。さすがにここら辺の施設の料金は高いです。 展望台に上った後、1Fにある蝋人形館に。 上海の歴史が分かりやすく展示されており、意外に面白い。 印象深かったのは、 20世紀はじめの、ご飯も食べられない多くの人々を撮った写真。 老若男女、ものすごい数の人たちが、骸骨のようにげっそり。 尋常ではありません。 その後、反乱が頻繁に起き、革命が起こったのも、うなずけます。 塔を出たら、もう夕方。 今日の夕食は、上海駐在員がよく行くという和食のレストランを 選びました。 私はサラリーマンを辞めたので、もう上海駐在員になる チャンスはありません。 彼らがどんな生活をしているのか、大変興味がありました。 今日のディナーだけは贅沢しよう。 朝からおにぎり1個しか食べていなかったので、 お刺身盛り合わせ、てんぷら盛り合わせ、うなぎの押し寿司、 なすとみょうがの漬物、銀杏、まつたけの土瓶蒸し。 飲み物は、生ビール1杯、日本酒3合、ウーロン茶1本。 こんなに食べて飲んで、日本円で約2,700円! 味は、お刺身△、てんぷら◎、うなぎ○、なすとみょうが○、 銀杏○、まつたけ◎、飲み物○。 日本人相手だけあって、日本の高級居酒屋のレベルには 達しています。 いいなぁ、駐在員の給料だったら、ほぼ毎日来られるんだろうなぁ。 そう考えながら、歩いていると、 キー!!! と、ブレーキの音。 横断歩道に、車が突っ込んできて、あと10センチという所でした。 中国の横断歩道は、台湾に行った時と同じように、命がけです。 ホテルに帰り、テレビをつけると、ものすごいチャンネルの数。 しかし、台湾のように、NHKを見ることはできませんでした。 中国ではどんな番組をやっているのかなぁと、恋愛ドラマを見る。 日本のものと変わらない内容です。 いつの間にか、世界は1つになりつつあります。 (続く) 写真は「上海のビル群」。未来の都市のようでした。 雨が降る直前だったため、大気がどんよりしています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 21, 2007 04:03:58 PM
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